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弱オピオイドと強オピオイドの違いは?

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弱オピオイド

弱オピオイドと強オピオイド。
その名のとおり、弱いオピオイドと強いオピオイド。

弱オピオイドは軽度から中等度の疼痛に使用される薬剤ですが、使用の要否については統一見解が出ていません。弱オピオイドが少量のモルヒネで代替でき、しかもその使用期間が比較的短いことにより弱オピオイドの使用をがん性疼痛の治療指針から削除している国もあります。

いっぽう、モルヒネ使用に対する規制が非常にきびしい国もあり、またモルヒネの経口用製剤が入手できない国もあることから、WHOでは弱オピオイドの使用をがん性疼痛の治療指針に組み入れた経緯があります。

具体的な薬剤として、リン酸コデイン、ジヒドロコデイン、ブプレノルフィン、ペンタゾシンがあります。

強オピオイド

具体的な薬剤として、モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなどがあります。モルヒネの注射投与法しかなかった時代には呼吸抑制作用に代表されるような副作用のため、危険な薬剤との認識がありました。

しかし、経口錠剤の出現により、安全で有効性の高い薬剤として受け入れられつつあります。特にオキシコドンが2003年5月にわが国で承認されたことによって、モルヒネに対する誤解や偏見が回避できるようになったとともに強オピオイド製剤を選択できるようになりました。

強オピオイドの投与量の増量に従い、鎮痛作用→中枢作用〔吐き気、腸蠕動(ぜんどう)低下〕→眠気作用→呼吸抑制作用の順にその作用があらわれます。鎮痛に最適な強オピオイド量には個人差があり、眠気がみられず鎮痛が得られる量を指標とすべきで、特定の量に規制されるべきではありません。したがって、投与適量には個人差があります。

なお、強オピオイドには有効限界がなく、鎮痛効力が不十分な場合は必要量だけ薬剤増量が可能です。

副作用としては、便秘が代表的なものです。強オピオイドの投与開始と同時に緩下薬(腸蠕動刺激薬)を併用し、強オピオイド投与を中止するまで続ける必要があります。

オピオイドの使い分け

内臓痛に対して最も効果的なのがオピオイドで、日本ではオキシコドン、モルヒネ、フェンタニルがよく使われます。
このうち、オキシコドンは少量の場合弱オピオイドに分類されていますので、軽度~中程度の痛みには少量のオキシコドンで治療を開始します。
また、腎機能障害のある患者さんにはオキシコドンとフェンタニルが、便秘や嘔気などの消化器症状が強い患者さんにはフェンタニルが第一選択薬になります。

コデイン(弱オピオイド)

モルヒネの合成麻薬で、肝臓で代謝されモルヒネとして薬理効果を示す。
鎮痛効果はモルヒネの約1/10、投与間隔は4~6時間ごと、開始量は1回20~30mg。
1日量240mgが有効限界とされている。
錠剤や散剤のほかにもアセトアミノフェンとの合剤もある。
100倍散以上は非麻薬扱い。

トラマドール(弱オピオイド)

コデインから合成された薬で非麻薬扱い。
鎮痛効果の作用機序は多彩で、(+)-トラマドールがμオピオイド受容体への弱い親和性とセロトニンの再取り込み阻害作用により鎮痛効果を発揮し、活性代謝産物の(+)-O-desmethyl-tramadol(MI)がμオピオイド受容体への高い親和性から強い鎮痛効果を持ち、(-)-トラマドールがノルアドレナリンの再取り込み阻害作用により鎮痛効果を発揮する。
経口薬と注射薬、アセトアミノフェンとの合剤(トラムセット)もある。
経口投与の場合、効果発現時間は30~1時間、効果持続時間は4~9時間である。
通常100mg/日(分4)から開始し、300mg/日まで増量できる。
副作用は嘔吐、ふらつき、疲労感、発汗、口渇などで、便秘は少なく、呼吸抑制がないのが特徴である。
経口投与時の鎮痛力価はコデインとほぼ同等で、経口でモルヒネの1/5、注射で1/10程度。

ペンタゾシン(弱オピオイド)

麻薬拮抗性鎮痛薬(他のオピオイドと併用するとオピオイドの効果が減弱する)であり、作用時間が2~3時間と短く、長期反復投与で、精神症状(気分不快、離人症、悪夢、幻覚)を起こすため、がんの治療薬としては推奨されない。

ブプレノルフィン(弱オピオイド)

麻薬拮抗性鎮痛薬で、非麻薬扱い。
日本では注射薬と坐薬しかないが、海外では舌下錠や貼付薬がある。
投与後30分で鎮痛効果が現れ、効果持続時間は6~9時間で通常8時間ごとに投与する。
舌下した場合は経口モルヒネの60倍の鎮痛効果があるとされているが、有効限界量があり経口投与で4mg、非経口投与で2mgが上限である。

モルヒネ(強オピオイド)

モルヒネはがん性疼痛治療の基本薬であり、薬として使われるようになってから約200年以上の歴史を持っている。
経口薬、坐薬、注射薬など製剤の種類は多い。
なお、腎臓で排泄される代謝産物であるM6Gが強い鎮痛作用を持っているため、腎機能が低下している場合には使えない。
モルヒネは呼吸困難の症状緩和にも有効であり、また、局所投与により口腔粘膜炎、皮膚悪性潰瘍、褥瘡に伴う局所の痛みにも有効である。

オキシコドン(強オピオイド)

オキシコドンは半合成テバイン誘導体で、代謝物は非活性のために腎機能が低下している場合でも使用できる。
モルヒネに比べせん妄の頻度が低いとされている。
経口薬としてオキノームとオキシコンチン、そして注射薬(オキファスト注)、複方オキシコドン注射薬(パビナール注)がある。
なお、低用量のオキシコドン製剤(オキシコンチン錠5mg)は中等度の痛みに対しても用いられている。

フェンタニル(強オピオイド)

合成オピオイドで、比較的分子量が低く脂溶性が高いため経皮および経粘膜投与が可能であること、副作用としての便秘と眠気が弱いことが特徴である。
腎機能が低下していても使用できる。
貼付薬は使い方が簡単なため多く使用されているが、カナダや米国では意図しない過量投与により致死的な結果を招いた報告があり、オピオイド鎮痛薬未使用の患者への使用が禁止されている。
貼付薬(デュロテップMTパッチ、フェントステープ、ワンデュロパッチ)、頬粘膜吸収剤(アクレフ:国内未発売)、注射薬(フェンタニル)がある。

メサドン(強オピオイド)

脂溶性が高い合成オピオイドで、多彩な作用機序(μオピオイド受容体作動薬、NMDA受容体拮抗作用、シナプス前の抑制作用、セロトニン再取り込み阻害作用)で鎮痛効果を示す。腎機能が低下しても使用できる。
他のオピオイド鎮痛薬との交差耐性が不完全であること、体内動態に個人差があり、半減期が長いため過量投与のリスクが高いこと、重大な副作用(QT延長、呼吸抑制など)があることなどの理由で、オピオイド使用経験の深い医師だけに使用が限定されている。

参考書籍:調剤と情報2013.8

オピオイドの作用機序

痛み情報を伝える痛覚伝導路は、いくつもの神経を乗り換えて、その情報を脳へ届けます。
一度脳で痛みが知覚されると、今度はその痛みを和らげるような情報が発痛部位へ流れます。
これを「下降性抑制系」と呼び、身体に備わった生理学的な鎮痛メカニズムとして考えられています。

痛覚伝導路には、さまざまな情報伝達機構が存在していますが、その中の一つにオピオイド系があります。
痛みは情報が脳へ届くことで痛いと感じるものなので、その途中で情報の伝達を遮ることが鎮痛には有効な手段です。
オピオイド系は、そのような痛み情報が伝わる部分を遮断する作用や、逆に下降性抑制系を冗進する作用をもつことから、ほとんどすべての痛みに対して有効かつ強力な鎮痛作用をもつことになります。

オピオイド系の薬が作用する受容体はオピオイド受容体で、μ(ミュー)、δ(デルタ)、κ(カッパ)の三つが知られています。
どれも鎮痛作用を示すのですが、モルヒネが作用するμ受容体が活性化すると多幸感が生じるなど、一般的な麻薬のイメージにつながります。

非麻薬性鎮痛薬

合成薬のペンタゾシン、エプタゾシン、ブトルファノールは、主にκ受容体部分作動薬として鎮痛作用を発揮し、大量投与で不快感や悪夢・幻覚など精神症状を生じることがある。

ブプレノルフィンはテバインから半合成されるμ受容体部分作動薬である。

高い受容体親和性のため、モルヒネよりも鎮痛作用は長時間持続する。

一方、出現した場合は副作用も長時間持続し、ナロキソンによる拮抗は不確実で、ブプレノルフィンの呼吸抑制は、大量のナロキソンまたは呼吸障害改善薬ドキサプラムで対処する。

現在、帯状疱疹後神経痛治療用にブプレノルフィン口腔用貼付剤が承認申請中である。

ペンタゾシン、ブトルファノール、ブプレノルフィンなどの部分作動薬は、モルヒネに比べて用量増加に伴う呼吸抑制の増強は少ないが、鎮痛効果の増強にも有効限界がみられる。

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ジゴキシンに関する下記の記述で正しいものはどれか。2つ選べ。

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薬剤師

a. ジゴキシンは腎排泄率が高いことから、腎機能が低下すると血中濃度が上昇する。
b. ジゴキシンの血中濃度モニタリングを行う際には服用直前(トラフ)の採血を行うが、トラフでの採血が困難な場合は、服薬後1時間以内での採血が望ましい。
c. 末期腎障害患者・透析患者においても正常な腎機能患者と同様に、投与量変更後1週間目の血中濃度モニタリングで適切な投与量設定を行うことが出来る。
d. ジゴキシンの主な排泄経路は腎臓であるため、血液透析で容易に除去出来る。
e. DIGトライアルのサブスタディーでは、LVEF 45%以下の洞調律の心不全患者の至適血中濃度として、0.5-0.8ng/mLが提案されている。

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