更新日:2016年12月21日.全記事数:3,136件.

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α2受容体作動薬が緑内障に効く?


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アイファガン

アイファガンは、米国 アラガン社で開発された緑内障・高眼圧治療剤である。

本剤は、アドレナリンα2 受容体に高い選択性を示し、房水産生の抑制およびぶどう膜強膜流出路を介した房水流出の促進により眼圧を下降させる、緑内障治療剤としては新規作用機序を有する。

現在の緑内障治療では、プロスタグランジン関連剤およびβ遮断剤が汎用されているが、プロスタグランジン関連剤は、結膜充血、色素沈着などの美容上の副作用を嫌う患者さんには使用が制限され、β遮断剤は気管支喘息、コントロール不十分な心不全などの患者さんに禁忌であるなどの問題があった。

また、緑内障診療ガイドラインでは単剤療法が推奨されているが、実際は多剤併用療法も少なからず行われており、作用機序の異なる薬剤を併用すべきとされている。

本剤は、新規作用機序を有するため、これらの薬剤での効果不十分、使用不可な患者さんへの新しい選択肢となる。

海外では、1996 年9 月に米国で承認を取得したのをはじめ、2011 年9 月現在、欧州など世界84 の国と地域で承認を取得している。

アイファガンはセカンドラインの位置付け

緑内障診療ガイドライン第2版ではPG関連薬及びβ遮断薬が第一選択に指定されている。

しかし、PG関連薬は結膜充血、睫毛の伸長、眼瞼及び虹彩の色素沈着等の美容上の副作用を嫌う患者には使用が制限され、ノンレスポンダーも10~40%存在することが報告されている。

また、β遮断薬は気管支喘息、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性疾患、コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック及び心原性ショックのある患者には禁忌であり、長期使用による効果減弱や角膜上皮障害も報告されている。

アイファガンはアドレナリンα2受容体作動薬であり、既存のPG関連薬及びβ遮断薬とは異なる作用機序を有している。
そのため本剤は緑内障及び高眼圧症治療の第一選択とはならないが、PG関連薬及びβ遮断薬が効果不十分または使用できない患者に対して、新たな治療の選択肢を与えるものと考えられる。

アイファガン点眼液の特徴は?

新規の作用機序(アドレナリンα2刺激作用)を有する緑内障治療薬であり、どの薬剤とも併用が可能。

主に房水産生抑制とぶどう膜流出促進により眼圧下降効果を示す。

長期連用による角膜障害の軽減目的として、防腐剤に亜鉛素酸ナトリウムが用いられている。

長期連用においてはアレルギー性結膜炎・眼瞼炎などの眼局所的な副作用の発現頻度が高くなる傾向が認められている。

ブリモニジンは緑内障治療薬における新規の作用機序を有する薬剤として、その動向が注目されている。

効果不十分時の新たな併用薬の選択肢として加えられることは間違いない。

しかも、従来の喘息患者や心不全患者に使用できなかったβ遮断薬の代わりに使用できるということからも日本における使用の意義は大きい。

しかしながら、結膜アレルギーという副作用が比較的高頻度に出現すること、また、0.1%製剤による視野維持効果についてはそのまま海外データを当てはめることは難しいため、より安全なエビデンスを日本で構築する必要がある。

α2受容体作動薬の作用機序

房水は毛様体突起で産生され、瞳孔を通って前房に入る。
前房からの房水排出には線維柱帯を経てシュレム管に入り、最終的には上強膜静脈から眼外排出される経路(線維柱帯流出経路)と虹彩根部および毛様体筋を経て上毛様体腔および上脈絡膜腔に入り、強膜から眼外へ排出される経路(ぶどう膜強膜流出経路)に分かれて循環している。

眼圧は房水の循環によってほぼ一定の圧力が眼内に発生しているため、眼圧を下げるには「眼内の房水排出を促進する」か「眼内への房水産生を抑制する」のどちらかに作用する薬剤を用いる。
プロスタグランジン関連薬はぶどう膜強膜経由の房水排出を促進する。
β遮断作用のあるチモロールやカルテオロールは眼部交感神経系のβ受容体を遮断することにより房水産生を抑制する。
炭酸脱水酵素阻害薬であるブリンゾラミドやドルゾラミドは房水産生に必要な重炭酸イオンの生成を阻害することにより房水産生を抑制する。
α2受容体作動薬であるブリモニジンはアドレナリンα2受容体に対して高い選択性と低い親脂性を示し、主にぶどう膜強膜流出路を介した房水流出の促進と房水産生の抑制により眼圧抑制効果を発揮すると考えられている。

参考書籍:調剤と情報2012.11

α2受容体刺激薬の副作用

ブリモニジンの副作用として最も高頻度に現れるのが結膜アレルギーである。

まぶたの縁がただれる、かゆみ、痛みなどの症状、目のかゆみやゴロゴロする感じ(異物感)、涙が出たり、目やにが出るなどの症状が出たら申し出るように指導する。

一方、全身性の影響は比較的少ないと言われているが、本来の薬理作用であるα2受容体刺激作用による眠気、めまい、徐脈、低血圧などの副作用が出現する可能性がある。

点眼開始前には事前に説明しておくべきである。

α2受容体刺激作用による血圧および脈拍数の変動に関する副作用(徐脈、頻脈、低血圧、高血圧)が海外において認められている。

そのため、脳血管障害、起立性低血圧、心血管系疾患のある患者には症状が悪化するおそれがあるため身長投与となっている。

参考書籍:調剤と情報2012.11

α遮断点眼薬について

α遮断薬の眼圧降下の作用機序は、ぶどう膜強膜流出経路の排出促進であり、α1受容体を遮断することにより、毛様体筋を弛緩させます。

筋線維は弛緩すると細くなるため、そのすき間から眼房水が排出されるのではないかと考えられています。

一方、α1受容体遮断は縮瞳や毛様体弛緩による調節障害も考えられますが、実際使用する濃度では臨床上問題とならないようです。

また、血管拡張作用により、眼内血液循環の改善も認められます。

比較的新しく市販された薬剤で、塩酸ブナゾシンがあります。

眼房水の排出を促進する薬剤ですが、眼圧降下作用が弱いので、眼房水産生抑制の機序を持つβ遮断薬などと併用されることが多く、他の緑内障治療薬などと併用されることが多く、他の緑内障治療薬で効果が不十分な場合や、他の緑内障治療薬が副作用などで継続できない時に使用され、適応も「他の緑内障治療薬で効果不十分な場合の緑内障・高眼圧症」とされています。

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