2018年9月20日更新.3,327記事.5,533,947文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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スミスリンローションを1週間あけて使うのはなぜ?

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スミスリンローションの用法

医療用のフェノトリン、スミスリンローションの適応症は「疥癬」。
OTCにはスミスリンシャンプーやスミスリンパウダーがありますが、こちらの適応症は「シラミ」。

そのためか、使用法も異なる。

スミスリンは、卵には効かない。シラミに対しても、疥癬の原因のヒゼンダニに対しても。
シラミの卵は1週間~10日でふ化するので、シラミが卵からかえるのを待って退治します。
そのためOTCスミスリンの使用法は、3日に1回ずつ、3~4回繰り返します。4回目の使用でちょうど10日になり、効果的に退治できます。

ヒゼンダニは雌雄どちらも約2週間で卵から成虫となる。
交尾後の雌成虫は角質層に特徴的な線状の鱗屑を伴う皮疹(疥癬トンネル)を形成し、4~6週間にわたり1日2~4個ずつ産卵し続ける。
卵は3~5日でふ化する。
通常疥癬の場合、フェノトリンは1週間あけて2回塗布する。フェノトリンには殺卵作用がないため、卵がふ化する1週間後の再塗布が必要不可欠とされる。

シラミの卵は1週間~10日でふ化する。OTCのスミスリンパウダー、シャンプーは3日に1回の使用法。
ヒゼンダニの卵は3~5日でふ化する。医療用のスミスリンローションは1週間に1回の使用法。

スミスリンパウダー、シャンプーは1g中フェノトリン4mg。
スミスリンローションは1g中フェノトリン50mgと成分量も大きく違うので、単純な比較はできませんが、それぞれ用法用量を守った使い方をしましょう。

疥癬

疥癬はヒゼンダニ(疥癬虫)が皮膚の角質層に寄生することにより発症する感染症で、ダニの虫体、糞、脱皮殻などに対するアレルギー反応が引き起こす皮膚病変および掻痒を主症状とする。

疥癬には、①少数のヒゼンダニ(数匹から数十匹)が寄生し激しい痒みを伴う通常疥癬、②100万から200万匹と多数のダニが寄生し、感染力が非常に強い角化型疥癬の2つのタイプがあります。
②は強い痒みがある場合もあれば、全く痒みを生じないケースもあります。
肌と肌の直接接触が主たる感染経路で、感染後は1~2か月の無症状の潜伏期間を経て皮疹などの臨床症状が表れる。
高齢者の多い施設や病院での発症だけでなく、最近は保育園や会社の便座を介した集団感染も報告されている。

症状は、通常疥癬であれば、手のひらや指の間、肘などに疥癬トンネルが見られ、腹や胸、脚、腕などには丘疹や結節(赤いブツブツに見える)が出現する。
一方で、顔や頭にはほとんど症状が出現しない。
角化型疥癬は、全身に灰~黄白色でザラザラと厚い垢(かさぶた、鱗屑、角質)がみられる。

スミスリン(フェノトリン)

フェノトリンは、2014年に疥癬の適応を持つ初の外用薬として登場した。
除虫菊の有効成分とその誘導体からなるピレスロイド系殺虫成分の1つである。

神経細胞のNa+チャネルに作用し、その閉塞を遅らせて反復的な脱分極あるいは神経伝導を遮断。
これにより神経の異常興奮が続き、痙攣や麻痺の継続による殺虫作用を示す。

参考書籍:日経DI2018.8

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