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疥癬患者は隔離する?
公開. 更新. 投稿者:皮膚感染症/水虫/ヘルペス.この記事は約2分16秒で読めます.
2,632 ビュー. カテゴリ:疥癬
疥癬は一般に、皮膚同士が直接、長時間接触することで感染します。
もともとは性感染症として拡大してしていましたが、現在では免疫力が低下した高齢者が感染することが多いです。
最近では、病院や高齢者施設での集団感染が問題視されています。
ヒゼンダニは乾燥や熱に弱く、皮膚から離れると数時間で感染力が低下するといわれています。
寝具や衣類は消毒をする必要はなく、交換後に洗濯し十分に乾燥させます。
ただし、念のためタオルなどの共用は避けるようにします。
疥癬患者は隔離が必要?
当研究班では疥癬で隔離やガウンテクニックが必要なのは、寄生するヒゼンダニの数がきわめて多い角化型疥癬患者だけであると考えています。理由は角化型以外の普通の疥癬ではダニの数は少数であり、感染力が強くないからです。角化型疥癬はダニの数が桁違いに多く、多数の虫体を含む落屑が飛び散ることで、広範囲に感染が拡がることがあるので隔離を行うことをお勧めしています。言うまでもないことですが、患者さんやその家族に隔離の意義・期間についてご説明してから隔離を行ってください。隔離の期間ですが、疥癬の治療が始まれば虫体はすみやかに死滅するので、治療開始後約1週間、長くても2週間程度で十分と考えています。
施設で隔離は難しい。
ノルウェー疥癬とは?
疥癬の症状としては、とくに夜間に強い痒みがあるのが特徴です。
初期症状としては、虫刺されと似ています。
その後指の間、外陰部およびわきの下などに暗赤色から褐色の虫刺され状の丘疹が認められます。
また掌、四肢およびへその周りにも紅い丘疹や膿疱が見られます。
とくに、乳幼児では水泡や膿疱を伴うことが多く、高齢者ではかさぶたのようになることが多く見られます。
感染は皮膚から皮膚あるいは寝具や衣類などからも起こります。
そのため、同居している家族などにも感染することから、隔離することが望ましく、多数の疥癬虫が発生する重症のノルウェー疥癬では隔離すべきです。
ナポレオンは疥癬?
フランスの皇帝ナポレオンは疥癬に罹っていました。
若い頃に最前線で部下の兵士にうつされたらしい。
肖像画のナポレオンが胸に手を入れているのは、疥癬で痒いため、と言う話が有ります。
ノルウェー疥癬はノルウェーの疥癬?
ノルウェー疥癬は1848年にはじめてこの症例を報告したのがノルウェーの学者であったためについた名称であり、疫学的にノルウェーと関連があるわけではないので、過角化型疥癬と呼ぶことが提唱されています。
疥癬とは?
疥癬は、無気門亜目ヒゼンダニ科のダニ、ヒゼンダニの寄生による皮膚感染症。
湿瘡、皮癬ともいう。
日本ではヒツジの疥癬は家畜伝染病予防法における届出伝染病(同法の定める家畜伝染病以外の監視伝染病)に指定されている。
知られている皮膚疾患の中で、掻痒は最高度である。
肌と肌が直接触れることで感染するため、これまでは性行為に伴う感染が多かったのですが、近年は高齢者の介護行為などを介して感染し、施設内や家族内で流行することがあるので問題になっています。
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