2018年12月11日更新.3,340記事.5,763,436文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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坐薬は体温で溶ける?

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坐薬の溶融温度

坐薬には、人間の体温で溶けるようにしてあるものと、腸の中の水分で溶けるようにしてあるものがあります。
体温で溶ける坐薬は35~36℃で溶けます。
手に触れると溶け始めます。

添付文書に溶融温度が記載されているものがいくつかある。
ボルタレンサポの溶融温度は、約35℃。
ワコビタール坐剤の溶融温度は、33.5℃~37℃。
ポステリザンF坐薬の溶融温度は、36~38℃。
フロリード腟坐剤100mgの溶融温度は、35.5~37.5℃。
カロナール坐剤小児用50の溶融温度は、34.5~36.5℃。

フロリード腟坐剤100mgはピンセットで取り出すように、添付文書に記載されている。
他の坐薬も、手で溶けないように、ピンセットで取り出したほうが良いのだろうか。

フロリード膣坐剤はピンセットで取り出す?

ミコナゾール硝酸塩膣坐剤は油脂性のハードファットを基剤とする坐剤であり、35.5~37.5℃で溶融するとされています。

体温で溶けるタイプで、実際に膣内で溶解性をみたデータはないようですが、日本薬局方の崩壊試験では、親油性基剤は35~37℃の水で30分以下で崩壊するとされており、挿入後、比較的短時間で崩壊することが推測されます。

ミコナゾール硝酸塩膣坐剤の製剤であるフロリード膣坐剤の添付文書には「取り出し方」として、ヒートシールを両手で持ち、均等に引っ張って2/3~3/4まではがし、ピンセットで取り出すことと記載されています。

メーカーに確認したところ、ピンセットで取り出すのは、体温で溶解する可能性があるためということもありますが、もともと医師の処置用の使用を想定して開発された薬剤であるため、処置時の手技として記載したものであり、あまり深い意味はないとのことでした。

患者に説明する場合は、特にピンセットの使用を勧める必要はないといえます。

膣坐剤の挿入は、中腰の姿勢で深く挿入するとされていますが、冷やし過ぎたり、高齢で膣内が乾燥していたりすると、痛みを伴うこともあるようです。
使用に対して抵抗があるように見られる場合は、患者の状況を確認しながら、挿入前に尖端を温めたり、オリーブオイルなどを塗ったりするなどの対応を考えることが必要となります。

溶けた坐薬を使ってもいい?

夏場に車のダッシュボードに薬を置きっぱなしにして、坐薬が溶けてしまいました。

この坐薬をもう一度冷蔵庫に入れて使えるでしょうか?

坐薬には、人間の体温で溶けるようにしてあるものと、腸の中の水分で溶けるようにしてあるものがありますが、高温ではどちらも溶けます。

体温で溶ける坐薬は融点が体温よりも低い30℃前後の油脂性基剤で作られています。

体液で溶ける坐薬は融点が50℃前後の水溶性基剤で作られています。

一度溶けてしまった坐薬は原則として使用しないでください、と薬剤師会などのホームページに書いてあります。

一度溶けてしまうと、また冷蔵庫に入れて固めたときに形が崩れるということがありますが、先端部分を下にして固めれば挿入には問題なさそうです。
成分が均一でなくなる、とか、熱で変化する、とかで薬の効果に影響は出そうですが。

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