2018年10月19日更新.3,349記事.5,704,132文字.

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お酒を飲むと血圧は上がる?下がる?

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アルコールを飲むと血圧が下がる?

アルコールの作用は血管を収縮させて血圧を上昇させることもあれば、逆に血管を拡張させて血圧を下降させることもあります。

多くの場合、アルコールを飲むと一時的に血圧が少し下がり脈拍数が増加します。
これは体内に吸収されたアルコールが酵素により酸化され、生じたアセトアルデヒドが血液中に増加し血管を拡張するためです。
しかしアセトアルデヒドが引き続き酸化され、アルデヒドの血中濃度が下がると血圧は上がってきます。
日本人の約半数がアルデヒドを処理する酵素の働きが弱いので、血圧の低下が続いたり脈拍数が増加したりします。

このようにアルコールを飲むと一時的に血圧は下がりますが、長年にわたり飲み続けたり、日々の飲酒量が多いほど血圧を上げ、高血圧症の原因となると言われています。
酒類に関係なくアルコールを1日約30g(ビール大瓶1本に相当します)を飲むと血圧が約3mmHg上昇し、飲酒歴の長い方は節酒を継続することで血圧が低下してきます。

アルコールの長期摂取で血圧が上昇するのは、アルコールの直接作用だけではなく、アルコール飲料と共に摂取している食べ物や食塩量が増えて肥満になることも原因と考えられます。
お酒を飲まない日を設け、飲酒量を適量にすることで血管を健康にすることが望ましいと言えます。お酒はほどほどに。

アルコールで血圧は下がる?

アルコールによる血圧低下(血管拡張、顔面紅潮など)の作用は、アセトアルデヒドの「アンタビュース効果」に起因している。
日本人の約55%はALDH2*2(不活性型)を持つために、血圧低下を起こしやすいことが知られている。
従って、降圧薬や末梢血管拡張薬、冠拡張薬などの血管拡張薬を服用中の患者では、大量飲酒に注意する。

起立性低血圧を誘発しやすいα遮断薬や亜硝酸薬、降圧薬を服用中で、飲酒による顔面紅潮が起きやすい患者には、大量飲酒は避けるよう指導する。
飲酒後の血圧低下は一次的である一方、慢性大量飲酒では血圧が上昇するため、常習飲酒者には適量を厳守させる。

なお、アルコール誘発性冠攣縮(異型)狭心症や心房細動では、飲酒中よりも、アルコールが血中から消失する時に発作を起こしやすいことが知られている。
飲酒による動悸が契機となり不整脈を引き起こす場合もあるため、これらの患者には担当医に確認後、禁酒を指導した方がよい。

参考書籍;日経DI2014.4

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