2019年3月22日更新.3,397記事.5,981,261文字.

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吸入ステロイドの嚥下指示?

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好酸球性食道炎に対するフルチカゾン嚥下療法

好酸球性食道炎という、アレルギー性の食道炎がある。
この病気に対して、フルタイドエアーを飲み込むように指導されることがあるようだ。もちろん適応外。

好酸球性食道炎は、好酸球が食道の粘膜に集まり慢性的な炎症を起こし、食道の機能障害や狭窄などを引き起こす疾患である。
原因は明らかではないが、食物などに対するアレルギー反応が関係していると考えられ、気管支喘息などアレルギー疾患を合併する頻度も高い。

日本では比較的稀な疾患だが、小児から成人まで幅広い年齢層で発症しており、特に40~50代の男性に多く、近年患者数が増加している。
症状は年齢により異なり、乳幼児では哺乳障害、幼児から学童では嘔吐、学童から成人では腹痛や嚥下障害、喉のつかえなどがみられる。

花粉などのアレルゲンに対して反応することもあり、春先に症状が悪化するケースも多い。
逆流性食道炎に症状は似ているが、PPIは効かない。

ステロイド外用剤による治療方法は以下のようなもの。

・フルチカゾン エアロゾルを飲み込む方法、ブデソニド液を嚥下する方法がある.
・フルチカゾン エアロゾルはフルタイド 50µg, 100µgエアロゾール®が国内では使用可能であり(喘息用), 息を止めた状態で口腔内に噴霧し, それを飲み込むように使用する
 使用後は30-60分間は飲食禁止とする
 小児では88-440µg/日, 成人では880-1760µg/日を2-3回に分けて使用.(100µg 60回分の製剤では9-17噴霧/日)
・ブデソニドはパルミコート吸入液® 0.25-0.5mgを蜂蜜やシロップに混ぜてOral viscousとして使用. 小児では1mg/日, 成人では2mg/日
朝食後と夜間寝前に使用するのが良い.
・外用ステロイドでは副作用は少ないが1%程度で食道カンジダを発症するリスクがある
・副腎抑制のリスクは全身投与よりも少ない
 2ヶ月の使用にて副腎抑制の報告はない.
・フルチカゾン 1760µg/日の使用で, 62%が好酸球浸潤が改善
・外用ステロイド中止後はほぼ全例が再燃する
・維持療法が必要であるが, どのようなレジメンにするかは確立されていない. ブデソニド 0.5mg/日を継続するなど報告がある.Hospitalist ~病院総合診療医~: 好酸球性食道炎

フルチカゾン 1760µg/日の使用って、ほぼレセプトで切られそう。

ステロイド嚥下療法は、フルタイドやパルミコートを吸入した後、唾液とともに嚥下して食道粘膜と接触させる投与方法である。
嚥下後は、副作用の予防のため口腔内と咽頭をうがいし、30~60分間は飲食を避ける必要がある。
欧米では通常1日2回行い、1日投与量として、フルチカゾンは880~1760μg、ブテゾニドは1~4mgが推奨されている。
この投与量は、通常の気管支喘息に対する投与量より多い。

ピロリ菌と好酸球性食道炎

複数の観察研究で、ピロリ菌感染者では、好酸球性食道炎が少ないことが示されており、ピロリ菌感染者の減少が、好酸球性食道炎が増加している原因の1つとも指摘されている。

アレルギー性消化管炎

慢性の食道炎や胃腸炎の一部に、頻度はまれだがアレルギーと関係の深い白血球の一種、好酸球がかかわるものがあることが知られるようになってきた。
逆流性食道炎など別の病気と診断されやすく、標準的な薬が効かないケースもあるという。

好酸球性胃腸炎

好酸球は、体内に入った寄生虫をやっつけるなどの働きをするほか、さまざまなアレルギー疾患にも関与。例えばぜんそくでは、好酸球が気道の粘膜を傷つけ炎症を起こすことも引き金になるとされる。

日本人では胃や小腸の好酸球性胃腸炎は比較的古くから知られていた。

腹痛や嘔吐、下痢がひどく、栄養状態が悪化した患者らの血液を調べると好酸球の数が多く、内視鏡検査で炎症やびらんが見られる。
さらに粘膜の組織を少し取って顕微鏡で見ても、好酸球が非常に多いという。
好酸球性胃腸炎も、粘膜に慢性の炎症や潰瘍が起きるクローン病、感染性の一部の病気などと区別することが重要。
カプセル内視鏡やダブルバルーン内視鏡という装置の普及で、以前は難しかった小腸も検査しやすくなっている。治療はステロイドの内服が中心。

好酸球性食道炎

近年患者の急増が指摘され注目されているのが好酸球性食道炎。スイスでは約15年の間に患者が約10倍に増えたとされる。

好酸球性食道炎は医師の認知度が低いため、逆流性食道炎と間違われるケースが多い。
内視鏡で見ると、食道の壁が厚くなり、縦方向のしまや白い斑点が見られる。組織検査では好酸球が多く確認される。
縦じまや白斑は日本人に多く見られるという。アレルギー疾患の合併も好酸球性胃腸炎と同様、半数近い。

好酸球性食道炎にはPPIが効かないが、喘息の標準治療薬であるステロイド吸入薬の効果がある。
気管に吸い込まず、薬をいったん口の中にため、つばと一緒に飲み込む。
吸入薬は局所的に作用するため副作用は少ないが、食道炎の治療には保険が使えない。重症の人にはステロイドの内服薬を用いる場合もある。

吸入ステロイド

喘息の基本的な病態が気道炎症であることが明らかとなったため、最も抗炎症作用の強いステロイドを喘息治療に積極的に使うようになった。
また、経口ステロイドに比べて副作用がはるかに少ない吸入ステロイドの有効性が明らかになったことも、喘息にステロイドを積極的に用いるようになった理由の一つである。
吸入ステロイドは喘息の薬物療法の中で最も重要な地位を占める。

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脂質異常症薬に関する記述で正しい内容は?

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薬剤師

脂質異常症の治療薬剤に関する下記の記述で正しいものはどれか。2つ選べ。
a. フェノフィブラートは、中等度以上の腎機能障害のある患者に対しては添付文書上禁忌である
b. ロスバスタチンは、イトラコナゾール投与中の患者に対しては添付文書上禁忌である
c. エゼチミブは、コレステロール生合成系の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を特異的かつ拮抗的に阻害する薬剤である
d. オメガ-3脂肪酸エチル粒状カプセルは、添付文書上食前に服用することと定められている
e. エボロクマブ皮下注は添付文書上、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分な高コレステロール血症患者に使用可能である。

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