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ベネットの週1回製剤を毎日服用?
公開. 更新. 投稿者:骨粗鬆症.この記事は約2分22秒で読めます.
1,531 ビュー. カテゴリ:リセドロン酸と骨ページェット病
ベネット錠17.5㎎を毎日って間違いじゃないの?
ベネット錠17.5mgの適応に「骨ページェット病」という疾患があります。
骨パジェット病ともいう。変形性骨炎ともいう。
特定疾患です。ベーチェット病と名前が似ているが、違う病気です。
骨は吸収と再生を繰り返していますが(リモデリング)、骨ページェット病はその両方に異常がおこる、原因不明の慢性疾患です。
骨が軟化したり腫れたり、痛みや変形などの症状がおこったりする。
ベネット2.5mgやベネット75mgには骨ページェット病の適応はありません。
骨ページェット病に対するベネット17.5mgの用法は、
通常、成人にはリセドロン酸ナトリウムとして17.5mgを1日1回、起床時に十分量(約180mL)の水とともに8週間連日経口投与する。
なお、服用後少なくとも30分は横にならず、水以外の飲食並びに他の薬剤の経口摂取も避けること。
8週間の連日投与です。
通常、骨粗鬆症に処方されるため、ベネット17.5mgのシートには、「週1回1錠のむ薬です」と印刷されている。
このシートを骨ページェット病の患者に渡してはいけません。
骨ページェット病患者には、骨ページェット病用のシートというのが、販売されています。
20錠包装と40錠包装は骨粗鬆症用のシートですが、56錠包装はページェット病用のシートとなってる。
40錠包装より大きい包装が無いか、発注システムを探していたら、56錠包装というのがあったので、発注しそうになったことがある。
処方せんにベネット錠17.5mg1日1回56日分とか書かれていたら、「処方間違いだな」と決めつけて疑義照会してしまいそうですが、51の処方せんだった場合、骨ページェット病の可能性もあるので注意。
ビスホスホネート製剤の用法間違い
ビスホスホネート製剤の用法の処方間違いというのをたまに見かける。
特にリセドロン酸(ベネット/アクトネル)には週1回製剤と月1回製剤があるので頻度が高い。
商品名 | 一般名 | 規格 | 用法 |
---|---|---|---|
フォサマック/ボナロン | アレンドロン酸 | 5mg | 1日1回 |
アレンドロン酸 | 35mg | 週1回 | |
ベネット/アクトネル | リセドロン酸 | 2.5mg | 1日1回 |
リセドロン酸 | 17.5mg | 週1回 | |
リセドロン酸 | 75mg | 月1回 | |
ボノテオ/リカルボン | ミノドロン酸 | 1mg | 1日1回 |
ミノドロン酸 | 50mg | 4週1回 | |
ボンビバ | イバンドロン酸 | 100mg | 月1回 |
一般名処方で来た場合に、「アレンドロン酸錠35mg 月1回」「ミノドロン酸50mg 週1回」といったひっかけ問題が生じることがある。規格と用法でピンと来ないことも多いので、覚えるようにする。
週1回製剤と月1回製剤を間違える、というタイミングについては、まず上記の「処方箋発行時点」、次に「調剤時」、そして事務員による「処方箋入力時」がある。
薬剤師が監査として重要視するのが、「処方箋が間違いないか。疑義照会の必要がないか。」そして、「調剤した薬が間違いないか。患者に間違った薬を渡してないか。」といった点。
そして抜け落ちるのが、「用法入力間違い。印刷物の記載間違い。」なのである。
調剤監査システムを採用している薬局でも、薬の総量の確認はしても、用法の確認まではできないからである。
薬袋を確認し、週1回の薬が月1回になっていないか、月1回の薬が週1回になっていないか確認する必要がある。
もし間違っていたとしても、患者はシートの記載を見て、医師の話を思い出して、間違った飲み方を回避できる可能性は高いが…間違えないように注意すべきである。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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