2024年11月4日更新.2,470記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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ネオステリングリーンとイソジンガーグルの違いは?

ネオステリングリーン

歯科でネオステリングリーンといううがい薬をもらっているという患者さんがたまにいる。
成分はベンゼトニウム塩化物。

イソジンガーグルじゃダメなのかな。
アズノールうがい液じゃダメなのかな。

以前読んだ論文データでは ネオステリングリーン(歯科医院で処方できます)、イソジン、コンクール、アズノールうがい薬という洗口剤で虫歯の病原菌と歯周病原菌を使用して浮遊している遊離細菌とバイオフィルムの細菌増殖抑制効果をそれぞれ検証していました。

結果をいうと浮遊菌に対しての効果はどの洗口剤も効果を示したのですがネオステリングリーンがすべての菌種に対して一番効果があり、すべての菌種の菌残存率が高く抑制効果がみられなかった洗口剤は抗菌作用をもつ成分のないアズノールうがい薬だったようです。

洗口剤。うがい薬。|桜通り歯科クリニックの院長日記。

塩化ベンゼトニウムって、市販のデンタルリンス、洗口液にも含有されているので、医薬部外品レベルのイメージです。
イソジンうがい薬は医薬品だから、とか比較するとイメージ的には弱いような気もしますがね。抗菌効果高いんですね。

ネオステリングリーンの製造販売元は日本歯科薬品。
うがい薬単体での処方が保険から外されるという話もありましたが、歯科医は反対するだろうなあ。

院外処方は見ませんが。
やってるところもあるのかな。

ネオステリングリーンうがい液はうがい薬ではない?

平成26年度診療報酬改定の疑義解釈資料その1で、

(問74)ベンゼトニウム塩化物等のように、薬効分類上で「含嗽剤」ではなく「その他の歯科用口腔用薬」に分類される薬剤は対象とならないという理解して良いか。
(答) そのとおり。

とある。

イソジンガーグルやアズノールうがい液は、薬効分類番号226含嗽剤。
ネオステリングリーンうがい液は薬効分類番号279その他の歯科口腔用剤になる。

今まで歯科の処方で、ネオステリングリーンうがい液というのをたまに見かけましたが、今後イソジンやアズノールに代わって処方頻度が増えるということになったりはしないかな。

ネオステリングリーンうがい液の使い方

ネオステリングリーンうがい液の使い方には、「口腔内の消毒の場合」と「 抜歯創の感染予防の場合」の2つがある。

口腔内の消毒にはベンゼトニウム塩化物として0.004%(50倍希釈)溶液として洗口する。
抜歯創の感染予防にはベンゼトニウム塩化物として0.01〜0.02%(10〜20倍希釈)溶液として洗浄する。

うすめ方の患者向け説明書が薬といっしょに入っているので、抜歯したかどうかを確認して、使い方を説明しましょう。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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