血糖測定時の消毒にイソジンを使っちゃダメ？

注射部位の消毒は消毒用アルコールじゃなきゃダメ？

インスリン療法の方は血糖自己測定時に使う消毒綿も保険で給付されますが、それ以外で測定している方は自分で消毒綿を用意します。

保険給付されるのは「消毒用アルコール綿」ですが、購入している方に話を聞くと、外傷時の消毒剤を綿に含ませて消毒し測定している場合があります。

消毒用アルコール以外では測定値に影響が出ます。
消毒用アルコールで完全に乾いた状態で穿刺をするように指導をします。

自己血糖測定をするときの指先の消毒には、アルコール綿を使います。
ヨード系の消毒薬を使ってはいけない。

厚労省は７月21日、酵素電極法を用いた自己血糖測定器などで、ヨウ素を含む薬剤の影響によって実際よりも高い値（偽高値）が出たみられる症例があったとして、採血方法について注意喚起をするため、製造販売業者15社に対し取り扱い製品の「使用上の注意」を改訂するよう文書で指示した。

酵素電極法は測定原理の１つで、同測定法を用いた製品には、自己血糖測定器や、採取した血液を分析する分析装置、検査用試薬などがある。同省は、「血中のヨウ素イオン濃度の影響を受けるという知見が得られたことと、患者の皮膚に残留したヨウ素系消毒剤が採血中に混入したことによって偽高値となったものと推察された症例について報告があった」として、機器については「重要な基本的注意」の欄に「ヨウ素を含む外用薬を使用した部位からの採血は避けること」と追記。体外診断用医薬品については「測定する検体にヨウ化物イオンを遊離するような物質が存在している場合には、偽高値となる可能性がある」と追記するよう求めた。

厚労省　酵素電極法による自己血糖測定器などで偽高値　ヨウ素剤の影響で　使用上の注意改訂指示 国内ニュース ニュース ミクスOnline

注射部位の消毒をイソジン液でしてはいけない。

指先には色々な物質が付着するので、血糖値になるべく影響を与えないように、アルコール綿での消毒だけでなく、流水で洗うことも必要。

消毒液による血糖測定値への影響

皮膚が完全に乾燥した場合
消毒用アルコール：影響なし
オキシドール：－１０％～－２５％
マキロン：－２％～－３％
イソジン：＋９％～＋１２％

皮膚が乾かない場合
消毒用アルコール：－５％～－１２％
オキシドール：－４０％～－７０％
マキロン：－１０％～－１５％
イソジン：＋７０％～＋９５％

果物の皮をむいた後に血糖測定しちゃダメ？

果物の皮をむいたあと、手を洗わずにそのまま血糖測定ということは、ありそうです。

これまでに、果物をむいた後、手洗いをしなかった患者の指先から採血した場合、測定した血糖値が偽高値を示すとの報告や、末梢循環が不良な状態における患者の指先から採血を行った場合、静脈血又は耳朶から採血した場合と比較し、血糖値が低値を示した事例の報告があり、このような事例においては、誤った治療の実施や適切な治療の遅延の恐れがあります。

血糖測定器の取扱い上の注意を喚起 【PMDA医療安全情報】 | ニュース | 糖尿病ネットワーク

近年、簡易型の血糖自己測定器の改良が進み、測定に必要な血液量が少なくなり、操作も簡単になっている。

血液量が少なくて済む分、少量の糖分の付着でも影響が出てしまう。

血糖測定時にハンドクリームを使っちゃダメ？

普段からハンドクリームを使っている人は多いですが、ハンドクリームも血糖測定器の検査値に影響することがある。

血糖値の測定方法に酸化還元反応を用いた機器が多いが、ハンドクリームに還元物質が含まれていると検査結果に影響を及ぼす。
ハンドクリームには美白効果を期待して、ビタミンCやハイドロキノンなどの還元物質が配合されている製品がある。

ハンドクリームによる測定値への影響は、アルコール綿での拭き取りでは、影響を除去するには不十分であり、流水による洗浄が推奨される。