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OTCのぎょう虫駆除薬?
公開. 更新. 投稿者:抗菌薬/感染症.この記事は約5分51秒で読めます.
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パモキサン錠
市販のぎょう虫駆除薬というのがあるらしい。
「パモキサン錠」
成分はパモ酸ピルビニウム。
医療用のぎょう虫駆除薬といえばコンバントリン。成分はパモ酸ピランテル。
大体、ぎょう虫がいるかどうかというのは、肛門にセロハンを貼って調べる「ぎょう虫検査」を行って調べるものだと思っていますが、自己診断でOTCを買いにくるお客さんがいるものなのかどうか。
「おしりがもぞもぞする」「肛門の周囲が痒い」という症状を訴えただけで、このパモキサン錠を販売して良いものだろうか?
体内に吸収はされないので、安全性は高い薬なのでしょうから、「試しに」使ってみるのも良いかもしれませんが。
そういえば2015年度限りで「ぎょう虫検査」が廃止されるそうなので、パモキサンを買いにくるお客さんは増えるかも。
パモキサンの用法は、
大人(15才以上)1回5錠、11~14才1回3錠、8~10才1回2錠、5~7才1回1錠、いずれも1日1回服用します。なお、2回以上続けて服用しないでください。
5歳から使えます。
コンバントリンの処方すら滅多にみないので、あまり慣れ親しみの無い薬を、とくに小児に販売するというのは抵抗がある。
コンバントリンは薬局で買える?
コンバントリンは平成17年3月まではOTCで購入できましたが、成分のパモ酸ピランテルが処方箋薬になった為、現在は処方箋がないと手に入らない。
今現在、ギョウ虫駆除剤のOTCは、佐藤製薬の「パモキサン錠」(成分名:パモ酸ピルビニウム)があります。
コンバントリンの用法
「通常体重1kg当りピランテルとして10mgを1回経口投与する。」
1回でいいようだ。1回の服用で効果を発揮し、すぐれた駆虫作用を示します。
スミスリンみたいに、卵には効かないから何回か服用するという必要は無い。
ぎょう虫検査はなくなった?
子供のころ肛門にセロハンを貼って調べるぎょう虫検査をしていましたが、2015年度をもって廃止されました。
衛生環境の良くなったこの時代に、まだぎょう虫検査をする必要はあるのかな、と疑問に思っていましたが、あまり必要性は無かった様子。
小学校での感染率は約5%
意外と多い。
ぎょう虫検査に引っ掛かっている友達というのを記憶していないので、こんなにいるとは思わなんだ。
ぎょう虫を駆除する必要性
ぎょう虫を腸内に飼っている人が意外と多いのはわかりましたが、駆除する必要性はあるのでしょうか。
ぎょう虫の症状としては、
・夜間のかゆみにより寝不足となる。
・落ち着きがなくなる。
・掻き続けることにより肛門周囲に“かき傷”が見られる。
などが挙げられる。
症状が軽く何の症状も見られない人も多くいます。
栄養障害もありますが、今日、特段に栄養状態が悪い環境でなければ、感染による栄養障害などはほぼ問題にならないとされる。
蟯虫は退治すべきか?
サナダムシダイエットみたいに、ぎょう虫飼ってたほうがスリムでメタボになりにくかったりしてね。
駆虫薬
寄生虫といえば「ぎょう虫」というイメージがありますが、ぎょう虫(蟯虫)以外にも色んな虫がいる。
人の体内に寄生する病原性寄生虫は、回虫、鉤虫、吸虫、線虫・蟯虫などがある。
吸虫類
線虫類(蛔虫、蟯虫、鞭虫、鉤虫、東洋毛様線虫、糞線虫)
条虫類(有鉤条虫、無鉤条虫、広節裂頭条虫)
キツネで有名なエキノコックス(包虫)は条虫に分類されるようだ。
サナダムシと呼ばれるものも条虫に分類されるようだ。
魚介類で有名なアニサキスは回虫に分類される。
駆虫薬の適応症をみてみる。
エスカゾール(アルベンダゾール):包虫症
コンバントリン(パモ酸ピランテル):回虫、鉤虫、蟯虫、東洋毛様線虫の駆除
サントニン(サントニン):回虫の駆除
ストロメクトール(イベルメクチン):腸管糞線虫症、疥癬
スパトニン(ジエチルカルバマジンクエン酸塩):フィラリア(犬糸状虫)の駆除
ビルトリシド(プラジカンテル):肝吸虫症,肺吸虫症,横川吸虫症
メベンダゾール(メベンダゾール):鞭虫症
適応症は細かく分かれています。何にでも効くような駆虫薬は無いのかな。
蟯虫(ぎょうちゅう)症 寄生虫感染症 メルクマニュアル 家庭版
「蟯虫症は、アルベンダゾール、メベンダゾール、ピランテルパモ酸塩のいずれかを1回服用し、2週間後に再度服用することで治療できます。」
エスカゾールやメベンダゾールに蟯虫の適応はありませんが、蟯虫にも効く。
エスカゾールは条虫類だけじゃなくて、線虫類にも効くってことか。
疥癬に使うストロメクトール以外ほとんど馴染みがないので、使い分けがわからない。
抗寄生虫薬
原虫や蠕虫に対する抗寄生虫薬は、概して毒性が強いものが多い。
併用禁忌薬剤が多いことを念頭に、副作用の発現をできるだけ予防する。
血液、臓器寄生虫の治療薬(マラリア、糸状虫、吸虫など)は特に併用薬剤との相互作用や副作用に注意する。
マラリアなどの原虫症は重症化することもある。
また免疫不全患者においては重症寄生虫感染症も見られる。
メトロニダゾールはトリコモナス症の治療薬であるが、保険適用外のアメーバ赤痢、ランブル鞭毛虫(ジアルジア)症にも用いられる。
2007年にヘリコバクター・ピロリ除菌にも適応となった。
イベルメクチンは2002年に認可された糞線虫症の治療薬であり、2006年に疥癬にも適応拡大された。
疥癬に対しては、イベルメクチンとして体重1kg当り約200μgを1回経口投与する。
コンバントリン
1回投与で優れた駆虫効果。
食事に関係なく服用でき、下剤は不要。
副作用はほとんどない。妊婦への安全性は未確立。
コンバントリン服用時の注意
・食事に関係なく、寝る前に1回だけ服用。2回以上は続けて服用しない。
・1回の服用での駆虫率は約90%だが、幼若虫に対しては作用が劣る。1回目の服用で駆除できなかった幼若虫が成熟してくる7~10日間後、さらに虫卵が成虫になる1~1ヶ月半後くらいに再度、服用するとよい。
・家族に感染していることもあるので、家族全員で服用すること。
・小さいお子さん用にはドライシロップがあり、少量を正確に計りとるためにも小児科医で処方してもらうとよい
ぎょう虫の一生
ぎょう虫は人から人へ経口感染します。手についた卵が口から入ります。
口から入ったぎょう虫は十二指腸で孵化し、約45日で成虫となり、盲腸に寄生します。
やがて、肛門の括約筋が弛緩する睡眠中に、肛門の周辺で産卵を行います。
1時間ぐらいのあいだに7,000~10,000個の卵を生みつけます。
卵を生みおわったメスの母虫は、人のからだの中へ戻ることはなく、力を出し切ってまもなく死にます。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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