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胃を全摘しているのに胃薬?
公開. 更新. 投稿者:消化性潰瘍/逆流性食道炎.この記事は約1分58秒で読めます.
10,336 ビュー. カテゴリ:胃全摘患者にH2ブロッカー?
胃を全摘しているにも関わらず、PPIやH2ブロッカーなどの胃薬が処方されている患者がいる。
どういう処方目的なのか。
胃が無いのに「胃酸を抑える薬です」とか説明したら、患者から突っ込まれそう。
「胃全摘」においても幽門部や噴門部が残存している場合も多く、壁細胞があれば胃酸が分泌されます。
また、十二指腸粘膜に胃の上皮化生が起こり胃酸が分泌されることもあります。
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吻合部は脆弱で潰瘍ができやすいとも言われ、H2ブロッカーの投与意義があります。また、胃全摘術後の逆流性食道炎に対してもH2ブロッカーが用いられます。
つまり幽門部や噴門部が残っているような患者で、壁細胞があれば胃酸が分泌されているので、PPIなど酸分泌抑制薬の使用に意味があるということ。
それか、胃が無くなることによって、十二指腸が胃の代わりの働きをするようになって、胃酸が分泌されるということも。
胃全摘術後の逆流性食道炎の原因は、胆汁や膵液などの十二指腸液ってことになりますが、機序は不明ですが、PPIやH2ブロッカーがこれらを抑えるという報告もあるのだそうだ。
でも、フオイパンのほうが効きそう。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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