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ディナゲストに休薬期間は必要か?
公開. 更新. 投稿者:月経/子宮内膜症.この記事は約3分41秒で読めます.
8,841 ビュー. カテゴリ:ディナゲストと不正出血
ディナゲストによる不正出血の副作用について。
ディナゲストは副作用として治療中の不正出血の発現頻度が高く、コンプライアンス低下の原因となるケースもあります。
低用量ピルと黄体ホルモン製剤はいずれも、血中エストロゲン濃度を低下させるため、子宮内膜が保持されず脱落しやすくなる。
そのため、服用開始後、服用前に保持されていた子宮内膜が徐々に剥がれ、不正出血が続くことが多い。
特に、ジエノゲストは不正出血の報告が多く、長期投与試験で約6割の症例にみられた。ただし、服用8週以降、漸減傾向が認められている。
そのため、ディナゲストを21日服用して7日休薬するという方法がとられることもあります。
子宮内膜症患者さん14名に対し、ディナゲストを1日2回、1回1錠を21日間服用し7日間休薬する方法で24週間継続したところ、半数以上の患者さんで休薬中に5~7日間の定期的な月経様出血が見られ、あわせて服用期間中の不正出血の減少、及び更年期様症状の発現頻度の減少が見られました。さらに、月経時の下腹痛のVAS値が投与前より減少し、疼痛改善効果が認められたとの報告もあります。
ただし、周期投与法は保険適応外ですので疑義照会が必要です。
子宮内膜症
子宮内膜症とは、本来子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜が、子宮以外の場所(卵巣、腹膜など)で増殖、剥離を繰り返す疾患である。
主な症状は月経困難症、慢性の痛みで、不妊症の原因となることもある。
有病率は生殖可能年齢の女性の約7~10%と推定される。
女性の体内では、卵巣から卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つの女性ホルモンが分泌される。
エストロゲンが分泌されると、子宮の内側を覆う子宮内膜が増殖する。
エストロゲンの分泌量が一定量に達すると、プロゲステロンが一時的に大量分泌され、排卵が起こる。
受精卵が着床しないと、子宮内膜が剥がれ落ち、月経血として膣から排出される。
このとき、月経時に剥がれ落ちた子宮内膜の一部が、卵管を逆走して卵巣や腹部臓器に達して増殖し、子宮内膜症を引き起こすという説が有力視されているが、発症機序の詳細は不明である。
子宮内膜症の治療
子宮内膜症に伴う疼痛には、まず鎮痛薬による対症療法が行われる。
しかし子宮内膜症患者の約2割は、鎮痛薬によるコントロールが難しいとされる。
このような患者に対しては、黄体ホルモンとエストロゲンを配合した低用量ピル、もしくは黄体ホルモン製剤を第一選択薬として使用する。
月経困難症の適応を持つ低用量ピルには、ドロスピレノン・エチニルエストラジオール ベータデクス(ヤーズ)配合錠、ノルエチステロン・エチニルエストラジオール(ルナベル配合錠)などがある。
血用量ピルは服用期間に制限がなく、継続して服用することで偽妊娠状態になり、月経の出血量が減って月経痛が軽減する。
月経量に比例して進む子宮内膜症の進行を予防する働きもある。
副作用は個人差があるが、特に服用開始から1~2か月の間、頭痛や悪心、不正出血が見られることが多い。
また血栓症に注意が必要で、定期的に血液検査を行う。
黄体ホルモン製剤にはジエノゲスト(ディナゲスト)があり、プロゲステロン受容体へ選択的に作用する。
ジエノゲストの継続服用により、月経周期に伴うエストロゲンとプロゲステロン濃度の上昇を抑制し、卵巣機能を抑えることで、内膜症病巣を縮小させ、痛みなどを軽減する効果がある。
さらに、内膜細胞への直接的な増殖抑制作用もあるため、慢性深部痛に対する効果が高いとされる。
ジエノゲストは、低用量ピルでコントロール不良な症例にも有効性が期待されている。
血栓症のリスクから低用量ピルが使用しにくい40代の症例で有用とされている。
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1 件のコメント
はじめまして。
急な質問失礼いたします。
子宮内膜症におけるジエノゲストの周期投与法の文言なのですが、参考文献等ありましたら教えていただけると幸いです。自分で調べても見つけることができず、、