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ヤーズ配合錠とヤーズフレックス配合錠の違いは?
公開. 更新. 投稿者:月経/子宮内膜症.この記事は約3分18秒で読めます.
13,411 ビュー. カテゴリ:ヤーズフレックス?
2017年2月に「ヤーズフレックス配合錠」という製品が出た。
フレックスと聞くと、フレックスタイムみたいな、「柔軟」という意味でとらえられる。
インスリン製剤では、フレックスタッチとかフレックスペンみたいな、ノボの製品がある。
ヤーズフレックスは今までのヤーズと何が違うのだろうか。
ヤーズ配合錠の成分は、ドロスピレノン3mg及びエチニルエストラジオール ベータデクスとしてエチニルエストラジオール0.020mg含有。
ヤーズフレックス配合錠の成分は、ドロスピレノン3mg及びエチニルエストラジオール ベータデクスとしてエチニルエストラジオール0.020mg含有。
全く同じです。
何が違うのかというと、ヤーズ配合錠は28錠シートのうち4錠がプラセボという点。
ヤーズフレックス配合錠はすべて実薬です。
なんじゃそりゃ。
ヤーズ配合錠の薬価が244.6円で、ヤーズフレックス配合錠の薬価が280.1円(2019年10月現在)。
ヤーズ配合錠の場合4錠は偽物なので、244.6×28錠=6848.8円と、フレックス配合錠の24錠分、280.1×24錠=6722.4円が同じくらいの値段になっているので納得。(発売当初はヤーズ配合錠のほうが割高だった。)
ちなみにヤーズ配合錠の薬価収載単位は「錠」ではなく「シート」。偽薬も含まれているからでしょう。
適応も違う。
ヤーズ配合錠の適応は、月経困難症。
ヤーズフレックス配合錠の適応は、子宮内膜症に伴う疼痛の改善,月経困難症。
用法も違う。
ヤーズ配合錠の用法は、
1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(淡赤色錠から開始する)28日間連続経口投与する.
以上28日間を投与1周期とし,出血が終わっているか続いているかにかかわらず,29日目から次の周期の錠剤を投与し,以後同様に繰り返す.
ヤーズフレックス配合錠の用法は、
1日1錠を経口投与する.24日目までは出血の有無にかかわらず連続投与する.25日目以降に3日間連続で出血(点状出血を含む)が認められた場合,又は,連続投与が120日に達した場合は,4日間休薬する.
休薬後は出血が終わっているか続いているかにかかわらず,連続投与を開始する.以後同様に連続投与と休薬を繰り返す.
ヤーズ配合錠の場合は、プラセボによって強制的に休薬期間が入る形だが、ヤーズフレックス配合錠の場合、120日までの連続投与が認められている。
ヤーズ配合錠よりもヤーズフレックス配合錠のほうが「柔軟」に使えそうです。
ヤーズフレックスは120日までしか出せない?
ヤーズフレックス配合錠とヤーズ配合錠では連続投与期間が異なる点に注意が必要である。
ヤーズは24日間服用後、4日間プラセボ(偽薬)を服用する28日周期法を繰り返す。
一方、ヤーズフレックスは海外の臨床試験の結果を踏まえて、最長120日間の連続服用に4日間の休薬を加えた、最長124日周期法を繰り返すこととされている。
服用中は月経が止まるため、理論的には月経痛が生じる日も、低用量ピルのルナベルやヤーズより少なくなる。
既にほかの低用量ピルを服用していても鎮痛薬を必要とするほどの月経痛を認める患者には、長期連続服用が可能なヤーズフレックスへの切り替えが考慮される。
また、ルナベルとの大きな違いとして、ヤーズフレックスの合成黄体ホルモン剤は、スピロノラクトン誘導体のドロスピレノンである点が挙げられる。
ルナベルに配合されているノルエチステロンに比べて、ドロスピレノンには男性ホルモン活性作用がほとんどなく、ざ瘡にも効果があるといわれる。
ヤーズフレックスの投薬時には、休薬のタイミングについて患者の理解を得ることが重要である。
120日間服用したら4日間休薬し、その後服用を再開するが、前日の飲み忘れに気づいた場合は、直ちに前日の分を服用し、当日の分も通常の時刻に服用するよう指導する。
服用を開始して24日間は出血の有無にかかわらず服用するが、25日目以降から120日目までの間に、3日間続けて不正出血が起こった場合は、その時点で4日間休薬する必要がある。
これは、子宮内膜の厚化を防ぎ子宮体癌のリスクを上昇させないためである。
ルナベルと同様、血栓症の副作用には注意が必要である。
脚の痛みや腫れ、激しい頭痛、嘔吐など血栓症の初期症状があれば、直ちに服用を中止し、救急医療機関を受診するよう指導する。
胃腸炎や発熱などで脱水を来した場合も血栓症のリスクが高まるため、休薬を考慮する。
また、毎日一定の時間帯に服用することで、不正出血のリスクが下がるとの報告があるため、服用する時間を決めることを勧める。
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7 件のコメント
ヤーズ配合錠の場合4錠は偽物なので、
253.5×24錠=6084円
フレックス配合錠の28錠分、
275×28錠=7700円
ですよね、フレックスのほうがちょっと高いですね。
実薬の金額だけの比較ですと。
ヤーズ配合錠の薬価は1シート=7097.8円。プラセボ含む28錠で、1錠が253.5円ですが、ヤーズ配合錠の実薬24錠でも薬価は7097.8円です。(実薬1錠=薬295.7円)
実薬のみのヤーズフレックス配合錠24錠(6600円)と比較すれば、yakuzaicさんのおっしゃるとおり、ヤーズ配合錠の方が高いと思いますが・・・。
プラセボも253.5円ですよ!
加えて、28錠1シートです。
なのでヤーズの場合も4錠は計算しないと薬価比較はできないのでは?どちらも28錠1シート単位でしか処方されなかったです。
1シートの中の実薬の錠数で比較すれば、ヤーズフレックスの方がヤーズより高いです。
コメントありがとうございます。
私自身も混乱してしまいましたが、計算間違いではありません。
婦人科の処方には疎いですが、結局はヤーズフレックス錠も1シートでの処方しかされないのでしょうか。
だとしたら、感覚的にはフレックス錠のほうが割高、と感じるのでしょうね。
プラセボに薬価がついているという点に不自然さを感じて、実薬だけで比較したらどうなんだろうと思って、比較してみました。
24日目以降に出血があった場合その次の日から休薬するのでしょうか?それとも、出血し始めた日から3日間服用して、3日すぎたら4日休薬をするのでしょうか?ヤーズフレックスを飲み初めて出血がありました。教えて頂きたいです!
これって、うまくいけば生理周期が120日になって、生理前痛とか情緒不安定とかが4ヶ月に1回で済むんですかね??
私もヤーズを服用してて、フレックスに切り替えるか悩んでいるので。。。
お答えいただけたら幸いです♪(´ε` )
内膜の厚さが蓄積されて120日の間に8割位の人に生理がくるみたいです。なので残りの2割位の人は生理が来ないということになるかとおもいます。