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バイエッタとビクトーザの違いは?
公開. 更新. 投稿者:糖尿病.この記事は約2分16秒で読めます.
2,598 ビュー. カテゴリ:GLP1アナログ製剤の違いは?
GLP1受容体作動薬には現在、バイエッタとビクトーザがあります。
何か違うのか。
まず使用回数。
バイエッタは1日2回で、ビクトーザは1日1回。
あと、服用時点。
バイエッタは食前になってるけど、ビクトーザは縛りなし。
ビクトーザはヒトGLP-1アナログ製剤で、なんとヒトGLP-1と97%のアミノ酸配列の相同性を有しています。そしてノボ社のレベミルと同様の技術を用いて、自己会合によって皮下からゆっくりと吸収させ、血中のアルブミンと結合することで、DPP-4阻害薬に対する安定性を確保し、1日1回投与を可能にしています(Tmax7.5~11時間、T1/2 10~11時間)。一方、バイエッタはNHKの『ためしてガッテン』で紹介された毒トカゲの唾液成分から発見された製剤です。ヒトGLP-1とのアミノ酸の相同性は53%で、単回投与におけるTmax(最高血中濃度到達時間)は1.5時間、T1/2(半減期)は1.27時間です。このため朝夕2回注射が必要で、しかも消化器症状の出現を予防するため、食前1時間以内に注射することが必要です。このように製剤特性から両者を比較すると、バイエッタはやや分が悪いかも・・という気がしてきます。しかし、この日の演者であるDr.Matthew Wintleは「1日2回の食前注射」「半減期が短い」という一見欠点とも受けとられがちなバイエッタの臨床的な特質として「食後高血糖制御に及ぼす優れた効果」を強調しました。弱みを強みに変える逆転の発想というところでしょうか?
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ビクトーザはゆっくり効いて、バイエッタはキレが良い感じ。
そして適応症。
2型糖尿病に使われるのはどちらも同じですが、
ビクトーザの効能効果は、「2型糖尿病」のみ。
バイエッタの効能効果には、
ただし、食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤(ビグアナイド系薬剤又はチアゾリジン系薬剤との併用を含む)を使用しても十分な効果が得られない場合に限る。
と書かれている。
ビクトーザは単独でも処方できるけど、バイエッタは経口糖尿病用薬との併用じゃないと処方できない、と。
以上より、ビクトーザのほうが使いやすそう。
GLP1製剤の特徴
短時間型のバイエッタ(エキセナチド)とリキスミアは、注射後の食後血糖値を下げるのが特徴。
朝夕食後に注射するバイエッタは朝食後と夕食後の血糖値を大きく下げ、朝食後に打つリキスミアは朝食後を主に下げる。
これには胃からの食物排出速度遅延効果も寄与している。
長時間型のビクトーザ(リラグルチド)とビデュリオンは、食後血糖と空腹時血糖を全体的に下げる。
短時間型は胃の運動を強く抑え、悪心・嘘吐の副作用が出やすい。
これに対して長時間型はマイルドで、使用しているうちに胃運動抑制効果が薄まる傾向にある。
長時間型はGLP1受容体を継続的に刺激するため、脱感作のような状態が起きると考えられている。
ビデュリオンの治験では、ビデュリオンはバイエッタに比べて体重減少効果が小さく、悪心・嘔吐の発生率も低かった。
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