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エストロゲン単独療法はダメ?
公開. 更新. 投稿者:月経/子宮内膜症.この記事は約3分23秒で読めます.
3,510 ビュー. カテゴリ:ホルモン補充療法と子宮がん
子宮を有する患者の場合、エストロゲン単独補充療法は子宮内膜癌の発生を増加させます。
しかし、プロゲステロン(黄体ホルモン製剤)を併用することで、子宮内膜癌の発症はホルモン補充療法を受けない人よりも低下するとの報告があります。
エストロゲン単独投与(ERT)
・主として更年期症状を生じる原因になっている、卵胞ホルモンの低下のみを補う方法。
・卵胞ホルモン単独での作用では、子宮体癌の発生率を上げるなどエストロゲン依存性の副作用があるため、子宮を摘出した女性や、軽い短期・低量での補充に用いる。
短期間ならエストロゲン単独でもいいけど、長期間使用している患者ではプロゲスロン製剤を併用すべき。
女性ホルモン剤の飲み方は?
プレマリンとかプロベラとか、婦人科から女性ホルモン剤が処方されていると、余計な説明をするよりも、飲み方がわからないのであれば「医師に聞いてください」と丸投げしてしまいがちですが。
基本的な飲ませ方については知っておきたい。
ホルモン補充療法は無月経の主な治療法の1つであり、エストロゲンの産生が極めて低い第2度無月経では、エストロゲンとプロゲステロンの自然な分泌パターンを模倣して、薬剤を技与するカウフマン療法がよく行われる。
エストロゲン分泌をある程度認める第1度無月経の場合には、プロゲストーゲンのみを補充するホルムストローム療法を行う。
カウフマン療法では、結合型エストロゲン(プレマリン)なとのエストロゲン製剤を10日間投与し、その後の11日間はノルエチステロン・メストラノール(ソフイアA)などのエストロケン・プロゲステロン製剤を服用する。
投与日数は患者によって多少異なる場合がある。
これらの薬剤投与後は、エストロゲン、プロゲステロンの血中レベル低下により、月経様出血(消退出血)が起こる。
消退出血が起きて5日目から、再度同じ投与法を繰り返す。
なお、服用中にも、エストロゲンやプロゲステロンレベルの変動により子宮から出血することがある。
患考が副作用による不正出血と驚き服用を中止してしまうことがあるので、このことをあらかじめ伝え、続けて服用するよう説明しておくことが大切だろう。
そのほかの副作用としては、むくみや乳房の張り、吐き気などがある。
しかし、ホルモン製剤の飲ませ方は難しい。基本的な飲ませ方は知っておきつつも、実際の用法について患者から聞かれた場合には、産婦人科医に確認していただくのが基本である。
無月経
月経は、妊娠が成立しなかったときに、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の血中レベルが低下して起こる子宮内膜の剥離性の出血である。
通常25~35日周期で反復し、視床下部-下垂体-卵巣-子宮間の神経・内分泌ネットワークにより発現が調節されている。
よって、これらのネットワークのいずれかが障害されると、無月経を来すことがある。
無月経は、15歳以降になっても初潮の見られない原発性無月経と、以前は月経が見られたがある時期から3か月以上月経が来なくなる続発性無月経に分類される。
原発性無月経では染色体異常など先天的な原因が多く、続発性無月経では、80~85%が視床下部や下垂体に原因があるといわれている。
特に若い女性では、(1)過度の体重減少、(2)精神的ストレス、(3)過度の運動、などにより、視床下部からのゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)の分泌が抑制され、下垂体からのゴナドトロピン分泌が低ドし、無月経に至るというケースがよく見られる。
この場合は、栄養状態の改善や体重の回復がまず優先され、それにより月経が再開することも多い。
無月経の状態を放置すると、エストロゲン分泌量が減少して不妊や子宮の萎縮、骨量の減少などを起こす恐れがあるので、適切な治療が必要である。
ホルモン補充療法の投与法
エストロゲン・プロゲステロン周期的投与法(比較的若い閉経女性向け)
エストロゲン連続・プロゲステロン周期的投与法(比較的若い閉経女性向け)
エストロゲン・プロゲステロン連続投与法(比較的高齢の人・出血を好まない人向け)
エストロゲン単独投与法(子宮のない人向け)(短期間実施の場合<3~6ヶ月>)
ホルモン補充療法の投与経路
飲み薬
・錠剤を毎日服用するので、服用日数の確認が簡単です。
・腸から吸収され、肝臓を通って血液中に入ります。
貼り薬
・小さなパッチ状のお薬を下腹部または臀部に貼ります。
・お薬は、数日に1回貼り変えます。
・成分が皮膚から血液中に直接吸収されます。
・胃腸や肝臓への影響が少ないとされています。
塗り薬
・ジェル状のお薬を大腿部か下腹部に毎日塗ります。
・成分が皮膚から血液中に直接吸収されます。
・胃腸や肝臓への影響が少ないとされています。
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