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ステロイドは朝飲む?
公開. 更新. 投稿者:免疫/リウマチ.この記事は約2分44秒で読めます.
6,092 ビュー. カテゴリ:サーカディアンリズム
ステロイドホルモンは体内で作られており、コルチゾール換算で20~30mg/日(プレドニン換算で5mg/日)です。
朝の分泌が多く、夜の分泌が少ないというサーカディアンリズムがあるので、ステロイド剤の服用はそれに合わせて朝飲ませたほうが副作用が少ないです。
でも逆に分泌の少ない夜に飲んだほうが、効果が高いとも言えそうです。
成長ホルモンの分泌は、日中に比べて夜間睡眠中に増加するので、就寝前の副腎皮質ホルモン剤の服用により、成長ホルモンの分泌が抑えられ、成長期にある子どもが就寝前に飲むと、身長が伸びなくなってしまいます。
また、副腎皮質からは、コルチゾン、ヒドロコルチゾンが分泌されていて、基礎分泌量は1日のうちで周期的に変動し、朝覚醒後30分~1時間が最も多く、夕方から夜にかけて低くなります。
用法・用量は、生体内の正常なコルチゾール濃度の日内変動に近い形にあわせ、1日の投与回数を朝1回または朝・昼に分割して投与します。
したがって、1日1回服用の場合は朝服用します。
正常であればコルチゾールは真夜中に最低値を示し、午前2時ごろから上昇し始めて午前5~9時にピーク値となり、その後漸減していく日内変動があります(午前8時は5~24μg/dL、午前4時には3~12μg/dL)。
治療目的で投与するときは、服用時間について考慮する必要があります。
ステロイドで不眠症?
ステロイドの処方で、朝昼食後の1日2回という処方をよくみかけます。
これは体内のステロイド分泌に合わせて副作用を少なくするという目的のため。
短期間の服用なら問題ないとも思いますが、患者さんによっては、夜遅くステロイドを服用すると眠れないこともあるらしい。
ステロイドによる不眠を避けるために、朝昼食後という処方をする医師もいる。
ステロイドによる不眠や不安、躁うつ状態などの精神症状は、発現頻度が比較的高く、服用開始後早期に症状が出ることが多い。
投与量や疾患によっても異なるが、発現頻度は3~10%とされ、プレドニゾロン換算で40mgを超えると急激に上昇するとの報告がある。
不眠や精神症状は用量依存的に出現するため、炎症症状の改善に伴ってステロイドが減量されれば、不眠は軽快する。
不眠はQOLを大きく低下させるため、症状がひどく、生活に支障を来たすような場合には、短期間だけ睡眠薬が併用されることもある。
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2 件のコメント
はじめまして。
このエントリに関して質問があり、はじめてコメントさせていただきます。
エントリには
>朝の分泌が多く、夜の分泌が少ないというサーカディアンリズムがあるので、>ステロイド剤の服用はそれに合わせて朝飲ませたほうが副作用が少ないです。
とあるのですが、この場合の「副作用」というのは具体的に何を指しているのでしょうか?
>ステロイド剤の長期間服用による副腎機能の低下を防いだり、機能回復を促進するためには1日の内ではできるだけ朝だけの服用、そして1日必要量がたとえば10mgなら、20mgを1日おきに服用するというような隔日投与、20mgなら、30mgと10mgを1日おきに服用するというような方法が有効です。
http://homepage3.nifty.com/KO-GEN/Kyoto/kiso/Hukujin.htm
このサイトを参考にする限り、「ステロイド剤の長期服用による副腎機能の低下」についてなのかなと感じたのですが、もしかしてそれ以外のステロイドの副作用(ムーンフェイスや緑内障・白内障になるリスク等)も減らす効果があるのかなと思いまして質問させていただきました。
朝服用することにより、ステロイドの血中濃度低下時間を作る=副作用の低減ということなんでしょうか・・・。
私自身がステロイド剤の初心者なもので、教えていただけると幸いです。
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりですね。
言葉足らずですみません。
というか、深く考えてなかったかも。
短期間の処方では、夕食後や寝る前のみの処方もよくありますし。
理屈から考えると、ムーンフェイスや緑内障などの副作用を減らすとは考えられませんね。
実際にどうかというのは、比較したものがないのでよくわかりませんが。