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自己炎症性疾患と自己免疫性疾患の違いは?
公開. 更新. 投稿者:免疫/リウマチ.この記事は約1分26秒で読めます.
1,698 ビュー. カテゴリ:家族性地中海熱
自己炎症性疾患って自己免疫性疾患とは違うの?
痛風発作の寛解におなじみの治療薬「コルヒチン」の薬効分類名は「痛風・家族性地中海熱治療剤」であり、家族性地中海熱にも使われます。
コルヒチンが連日で投与されている患者だと、家族性地中海熱の可能性があります。日本の患者数は500人程度なので稀な疾患ではありすが。
適応外でベーチェット病に使われることもあり、ベーチェット病の患者数は2万人くらいいるのでこちらのほうが可能性としては高いかも。
家族性地中海熱って何?イタリア人の家族とかいると伝染するのか?というイメージが膨らみます。
家族性地中海熱という名前の由来は、地中海沿岸のユダヤ系民族を中心に、トルコ、アルメニア、アラブの人々に多く見られる疾患であること、また、家族(血縁者)に似たような症状を示す人がいることに由来しています。
家族性地中海熱は、自己炎症性疾患というカテゴリーに分類されています。
自己免疫性疾患とは違うのだろうか?
自己炎症性疾患と自己免疫性疾患の違いは、自己抗体の有無です。自己免疫性疾患は自己を攻撃する抗体によって炎症が引き起こされますが、自己炎症性疾患には自己抗体はありません。
とはいえ、自己炎症性疾患であっても免疫異常が関わっていることに変わりはない。免疫の仕組みで「抗原抗体反応」が関与するものではなく、生まれつき持っている「自然免疫」の暴走によって引き起こされます。
遺伝的なものが関与していると言われており、発症年齢も若年が多いですが、中には50代過ぎての発症もあります。
自己炎症性疾患に含まれる病気は、原因不明の難病もあり、区別が難しいですが、広義にはベーチェット病、成人スチル病、痛風なども含まれ、狭義には家族性地中海熱、最近ではVEXAS症候群などの遺伝子変異に関連する疾患が含まれます。
炎症反応には、白血球が関与しているので、白血球の働きを抑えるコルヒチンが自己炎症性疾患に効果があるようです。
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