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痛風発作の予防にコルヒチンの連日投与?
公開. 更新. 投稿者:痛風/高尿酸血症.この記事は約2分22秒で読めます.
6,202 ビュー. カテゴリ:コルヒチンカバーとは?
コルヒチンは、痛風発作の頓挫薬であり既に痛風発作を発症している患者に対しては多くの場合無効です。
しかし、短期間に頻回に痛風発作を繰り返す患者では、「コルヒチンカバー」と呼ばれるコルヒチンの予防的投与が有効です。
痛風発作が頻回だったり、尿酸降下薬の投与開始後に血清尿酸値の低下に伴う痛風発作が予想されるときには、1日0.5mgを連日服用して発作を予防する。
「コルヒチンカバー」は、発作や発作の予兆の有無に関係なく1日1錠のコルヒチンを継続的に投与する方法です。
1~2ヶ月間を目安として実施することが多いです。
1日1錠の投与では、コルヒチン投与による代表的な副作用である下痢は殆ど起きません。
投与中は定期的な血液検査による経過観察が必要です。
痛風発作時に患部では、白血球の一種であるマクロファージや好中球の尿酸貪食作用や、貪食好中球の脱顆粒が活性化している。
コルヒチンはこれらの作用を抑えることで関節炎の症状を緩和し、特に痛風発作の初期段階を抑制すると考えられている。
また、関節炎が誘発されやすい尿酸降下薬開始時に、コルヒチンを尿酸降下薬に併用投与して、関節炎を予防することもある。
コルヒチンを飲むタイミング
いざ激痛が起こってしまってからではあまり効かないので、前兆がはっきり自覚できた時だけ飲むようにしましょう。
また、大量に長期服用すると重大な副作用を引き起こしますので注意が必要です。
痛風発作の前兆はわかる?
痛風発作(痛み)は主に下肢、それも親ゆびの付け根の関節におきやすく、人によっては直前にムズムズする、ピリピリする、違和感があるなどの前兆症状を自覚する場合があり、これは過去に痛風発作を経験した人ほど自覚しやすいと言われます。
コルヒチンはこの時期に1錠だけ飲む薬で、発作を予防または軽減する目的で使われます。
従来、痛風発作急性期の治療薬としてコルヒチンが多く処方されていたが、最近では痛風発作前兆期に限って服用する発作頓挫薬として処方されるのが一般的となっている。
これは、一度発作が始まって炎症が進んでしまった段階ではコルヒチンの治療効果は低く、発作が起きて間もない時期に服用した方が効果的であることや、服用に伴う下痢などの副作用も無視できないためである。
コルヒチンを発作発生後数時間以内に投与すれば、90%以上の患者で有効であると報告されている。
痛風発作の前兆としては、「ちくちくする」、「なんとなく腫れぼったい」など局所の違和感を覚える患者が多く、この時期にコルヒチン服用できれば、最も効果的である。
通常は1回1錠(0.5mg)を服用する。
以前は3時間ごとに6~8錠服用する方法が取られていたが、現在では一般的ではない。
また、痛風発作が頻発する患者では、コルヒチンを0.5㎎ずつ毎日服用することで発作を予防する「コルヒチンカバー」を行うこともある。
コルヒチン
コルヒチンは、ユリ科の多年草イヌサフランに含まれるアルカロイドの一種で、痛風の急性発作を抑える特効薬として、国内外で古くから用いられている。
ただし、わが国におけるコルヒチンの投与法は欧米とは異なり、痛風発作の前兆期(予感時)に少量(0.5㎎)を用いて発作を頓挫させる方法が一般的で、痛風発作そのものに対する治療は、NSAIDsが主体である。
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