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アミオダロンとシルデナフィルは併用禁忌?
公開. 更新. 投稿者:不整脈.この記事は約1分28秒で読めます.
2,610 ビュー. カテゴリ:アンカロンとレバチオ
アンカロン(アミオダロン塩酸塩)の添付文書が2021年1月に改訂され、併用禁忌の部分が以下のような記載になっていた。
リトナビル、サキナビル、サキナビルメシル酸塩、インジナビル硫酸塩エタノール付加物、ネルフィナビルメシル酸塩、スパルフロキサシン、モキシフロキサシン塩酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、シルデナフィルクエン酸塩(勃起不全を効能又は効果とするもの)、トレミフェンクエン酸塩、テラプレビル、フィンゴリモド塩酸塩又はエリグルスタット酒石酸塩を投与中の患者
「シルデナフィルクエン酸塩(勃起不全を効能又は効果とするもの)」
シルデナフィルを成分とする医薬品には、「バイアグラ」と「レバチオ」があります。
医薬品名 | バイアグラ | レバチオ |
---|---|---|
一般名 | シルデナフィルクエン酸塩 | シルデナフィルクエン酸塩 |
剤形・規格 | バイアグラ錠25mg/バイアグラ錠50mg/バイアグラODフィルム25mg/バイアグラODフィルム50mg | レバチオ錠20mg/レバチオODフィルム20mg/レバチオ懸濁用ドライシロップ900mg |
適応症 | 勃起不全(満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持が出来ない患者) | 肺動脈性肺高血圧症 |
つまり、アンカロンはバイアグラ(勃起不全を効能又は効果とするもの)とは併用禁忌ですが、レバチオとは併用注意になっている。
アドシルカとクラリスは併用禁忌だけど、ザルティアとクラリスは禁忌じゃない。というのとはまた違う。アドシルカはタダラフィル含有量が20㎎、ザルティアは2.5mg /5mgという量の違いがあるが、バイアグラ錠25㎎とレバチオ錠20㎎に大きな違いはない。
ミニリンメルトOD錠25µgはステロイドと禁忌だけど、ミニリンメルトOD錠 60µgは禁忌じゃない。というほうが似ているかな。ターゲットとなる患者の問題。
日本循環器学会と日本小児循環器学会からの両剤の併用禁忌解除に関する要望書が提出されたことによるものらしい。
レバチオは小児の保険適応もあってPAHに広く利用されており、当該患者で重篤な不整脈を合併した場合や、PAHではないがFontan術後においてシルデナフィルが投与され、上室性頻拍が発生した場合にアンカロン(アミオダロン)の併用が必要となる¥ことなどから、両剤の併用禁忌の解除が求められた。
併用禁忌ではなくなったが、アンカロン&レバチオの併用時にQT延長に気を付けることは変わらない。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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