涙が出るのにドライアイ？

涙が出るのにドライアイ

ドライアイ（角膜乾燥症）は、目の疾患の一つ。
「様々な要因による涙液および角結膜上皮の慢性疾患であり、眼不快感や視機能異常を伴う」と定義されている。
涙の量が少なくなったり、成分が変化する事により、眼球の表面が乾燥し、傷や障害が生じる病気。

ドライアイは、アレルギー性結膜炎を伴ったものがとても多いです。
その場合は目がすごく乾くし、ショボショボして、かえって涙が出ることもあります。

涙が出るからドライアイではない、とはいえないのです。

涙が出ている患者に涙の薬（ヒアレイン）を出すのはおかしい、と言われることもあります。

ドライアイは目の肌荒れ

涙は出るのに目の表面で安定せず、涙の層がすぐに破綻してしまう「ＢＵＴ（ｂｒｅａｋｕｐ　ｔｉｍｅ）短縮型ドライアイ」が注目されている。

目の表面は、涙と細胞によって覆われています。
細胞膜の表面には突起のような「膜型ムチン」と呼ばれる組織があり、涙とのなじみをよくする。
このムチンの働きが悪くなっているのがＢＵＴ短縮型ドライアイです。

ドライアイ対策

・パソコン画面やテレビ画面の位置を少し下げる
パソコンの画面は通常、目の高さと同じような位置にあるで、やや見上げることになり、まぶたの間が広がり目が乾きやすくなります。
読書でドライアイにならないのは、視線が下がるからです。
テレビ画面を床に置くという工夫も対策になります。

・意識して深いまばたきをする
まばたきをすることによって、ワイパーのように涙と油が目の表明の全体にゆきわたり、角膜の表面を滑らかにしているので、涙の分泌を保ち乾燥が防げます。

・エアコンの風を避ける

・エアコンを使用する部屋では加湿器などで湿度を保つ
オフィスの湿度は乾燥気味なので、できれば湿度を考慮しましょう。

・休憩して遠くを見る

ドライアイ患者とコンタクトレンズ

ドライアイと診断されれば基本的にコンタクトレンズの使用は好ましくありません。
しかし、点眼治療を行いながらドライアイと上手につきあうことで、酸素透過性ハードコンタクトレンズや１日使い捨てソフトコンタクトレンズを使用できるケースもありますので、必ず眼科医に相談し、その指示に従ってください。

涙点プラグ

涙点プラグとは、ドライアイへの治療法のひとつであり、涙点（涙の流出口）にプラグ（栓）を差し込むことにより、涙を目の表面にため、ドライアイを治療、軽減します。

ドライアイの自覚症状

ドライアイになると、意外にも「目の乾き」よりも「目の疲れ」「目の不快感」などの自覚症状を訴える患者さんが多いことが報告されています。

その他、「目が重い」「物がかすんで見える」「目がゴロゴロする」など、一見ドライアイとは関係のなさそうな症状も現れることがあります。

ドライアイとビタミンＡ

ビタミンの中でも特に眼に欠かせないビタミンはビタミンAです。

ビタミンAにはドライアイや眼精疲労を予防する働きがあり、欠乏すると薄暗がりの中で物が見えにくくなったり、涙の分泌量が減ってドライアイや眼球乾燥症、夜盲症などの原因になります。

夜間の視覚を担当するのはロドプシンと言う物質であり、ロドプシンはビタミンAと補体から成るので、ビタミンA不足は夜間視力の低下につながる。