2024年11月4日更新.2,470記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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止まって治す痔の薬?

痔の坐薬は患部で止まる?

痔には、「患部で止まって治すプリザエース」というCMがあります。

これに真っ向から反論しているボラギノール。
ボラギノールのサイトに以下のような記載がある。

<参考>坐剤は患部に止まるものではありません

痔疾が発生する肛門は、非常に発達した内・外2層の括約筋で周囲を取り囲まれています。これらの筋肉には、適度な緊張を保って常時肛門を閉める作用があるため、この作用に逆らって、坐剤が痔疾患部に直接止まることはありません。挿入された坐剤は、直腸膨大部まで入っておさまるか、挿入が不十分な場合は、そのまま出てきてしまいます。

これに対し、大正製薬では「痔を止まって治すメカニズム」を説明している。
坐薬じゃなくて注入軟膏ですが。

痔を止まって治すメカニズム | 痔には止まって治す『プリザ』 | 大正製薬

製剤的に工夫がしてあり、基剤に使った水溶性高分子がノリ状になって患部付近の内壁にくっつくようにしてある。

しかし、そのような工夫をしなくても、直腸に便がなければ腸はペシャンコ状態なので自然に止まると考えられ上のほうに行くとは考えにくい。

壁にくっついて溶けるかどうかの違いですが、壁にくっつくタイプはある程度患部を狙い撃ちするタイプで、自然に止まるタイプは全体にいきわたらせるタイプ。
両者のあいだで臨床的にみて効果に差があるということは証明されていないので気にする必要はなさそうです。

注入軟膏が漏れてくる

注入軟膏を使った後、歩くと漏れてくるんですけど、しばらく動かないほうがいいんですか?
と、聞かれた。

患部で止まってないじゃん。

注入軟膏って痔の薬しか無いと思いますが、私は痔ではないので使ったことが無い。想像はできるけれども、感覚はよくわからない。

イメージとしては浣腸のような使い方。

浣腸の場合、腸壁を傷つけるので座位での使用は控えるように伝えますが、注入軟膏の場合はそういった注意書きは見られない。
ノズル部分が短いから大丈夫なのだろう。

漏れてくるということは奥まで入ってないのかも知れません。

使用後はしばらく動かないでください。といった指示はみられないので、漏れてくるとしたらある程度仕方ないのかも知れない。オムツでも当てておこう。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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