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ロナセンテープとロナセン錠の違いは?
公開. 更新. 投稿者:統合失調症.この記事は約2分10秒で読めます.
6,833 ビュー. カテゴリ:ロナセン錠からロナセンテープに切り替えるメリットは?
ロナセンテープはロナセン錠よりもいいの?
ロナセン錠からロナセンテープに切り替えるメリットとして、貼付剤なので血中濃度が安定し、効果を維持しやすいという点がまず挙げられる。
血中濃度の変動が繰り返されることが、DSP(ドパミン過感受性精神病)、遅発性ジスキネジアを生じるリスクになるとも考えられているので、そこのメリットもある。
ロナセンテープは食事の影響を受けないという利点もある。
ロナセン錠は食事の影響を受けやすいため、食後投与とされ、空腹時に投与すると吸収が大きく低下する。
精神系の患者は食生活が乱れている患者が多いため、食事の影響を受けないという点は大きい。
また、ロナセン錠はグレープフルーツジュースと併用注意になっている
本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4を阻害するため、経口クリアランスが減少する可能性がある。グレープフルーツジュースとの併用により本剤のAUC、Cmaxが1.8倍に増加したとの報告がある。
が、ロナセンテープの併用注意にグレープフルーツジュースの記載はみられない。
これは、グレープフルーツジュースとの相互作用が主に消化管内で起こるためと考えられる。
統合失調症の貼り薬?
ロナセンのテープ剤というのがある。
統合失調症の適応をもつ初めてのテープ剤です。
ロナセンテープ20mg/ 30mg/ 40mgの3規格。
ロナセン錠の2mg/4mg/8mgと比べると規格が大きく見える。
ロナセンテープのインタビューフォームによると、「ロナセン錠 8 又は 16mg/日と同程度の占有率を示す本剤の貼付量は 40mg 又は 80mg/日と推定された。」という記載が見られるので、ロナセン錠8㎎=ロナセンテープ40㎎、ロナセン錠16㎎=ロナセンテープ80㎎と推定される。
ロナセンテープは1日1回、皮膚に貼付することにより24時間安定した血中濃度を維持できるため、良好な有効性および安全性が期待できる。
テープ製剤の特徴から、投薬中であることを視認できるメリットに加え、食事の影響を受けにくいことから、食生活が不規則な患者や経口服薬が困難(嚥下困難等)な患者へも投与可能な製剤です。
統合失調症患者は多剤服用しているので、ロナセンだけテープ剤になったとしても飲み薬が無くなるわけではない。
血中濃度が安定することで、症状も安定することは期待できる。
他の貼付剤と同じように「本剤をハサミ等で切って使用しないこと。」と書かれている。
20mgの薬価が273.6円、30mgの薬価が394.3円、40mgの薬価が511.2円(2020年6月現在)なので、20mg1枚よりも40mgを半分にカットしたほうが安い。
テープ剤だと、体の中に入るというイメージが小さいためか、副作用や相互作用についても少ないと思われがちだが、内服薬と同様に併用禁忌もあるので、患者にも注意を促す。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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