2020年9月26日更新.2,444記事.5,613,137文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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コレクチム軟膏は安全なのか?


世界初外用JAK阻害薬

アトピー性皮膚炎の塗り薬で、コレクチム軟膏(デルゴシチニブ軟膏)という薬が薬価収載され、2020年6月24日から販売されるそうだ。

アトピー性皮膚炎の外用薬といえば、プロトピック軟膏ですが、新たな選択肢として使用されるのでしょうか?

日本以外ではまだ販売されておらず、「世界初の外用JAK阻害薬」とのこと。

JAK阻害薬の内服薬には以下のような薬がある。

医薬品名一般名適応症
ジャカビルキソリチニブリン酸塩錠1. 骨髄線維症
2. 真性多血症(既存治療が効果不十分又は不適当な場合に限る)
ゼルヤンツトファシチニブクエン酸塩既存治療で効果不十分な関節リウマチ
中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
スマイラフペフィシチニブ臭化水素酸塩錠既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
オルミエントバリシチニブ錠既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
リンヴォックウパダシチニブ水和物既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)

内服薬のJAK阻害薬は関節リウマチに適応があるものが多く、アトピー性皮膚炎に適応のある薬はない。

まあ、プロトピック軟膏(タクロリムス)も内服薬のプログラフにアトピー性皮膚炎の適応は無いですが。

私はJAK阻害薬の処方を見たことが無い。

その理由の一つとして、以下の警告の文言が影響しているのかも知れない。

本剤投与により、結核、肺炎、敗血症、ウイルス感染等による重篤な感染症の新たな発現もしくは悪化等が報告されており、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現も報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、これらの情報を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

「癌になるかも知れない」といわれたら、怖くて使いたくない。

コレクチム軟膏の添付文書には、発がん性に関する記載はない。
プロトピック軟膏のほうが、皮膚がんに関する記載があるので、怖い印象をもつ。しかし、タクロリムスのほうが分子量的(822.03)には大きく、デルゴシチニブのほうが分子量(310.35)は小さいので、皮膚透過性は高いと思われる。

日本でしか使われていない、となると安全性にも不安を感じる。
処方の動向を見守りたい。

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薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

コメント

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