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ハイドレアは副作用が少ない?
公開. 更新. 投稿者:癌/抗癌剤.この記事は約1分16秒で読めます.
5,167 ビュー. カテゴリ:ハイドレアは安全な抗癌剤?
ハイドレアは代謝拮抗剤に分類される抗がん剤です。
ハイドレアの作用機序をみると、
本剤は細胞周期上のS期の細胞に作用し,リボヌクレオチドをデオキシリボヌクレオチドに変換する酵素であるリボヌクレオチドレダクターゼを阻害することによりDNAの合成を阻害するとされている。
DNA合成阻害により効果を発現する。
当然妊婦にも禁忌。
ハイドレアの一般名はヒドロキシカルバミドといいます。
別名ヒドロキシ尿素とも言う。
構造式をみると、尿素にOH基(ヒドロキシル基)が付いただけの単純な構造。
こんなんで効くのか?と疑問にも思う。
副作用をみると、臨床試験時の副作用発現率が5.6%と、ティーエスワンの87.2%と比べてかなり少ない。
抗癌剤とは思えないくらい少ない。
ハイドレアの適応症は、「慢性骨髄性白血病,本態性血小板血症,真性多血症」
慢性骨髄性白血病では白血球が増えて、本態性血小板血症では血小板が増えて、真性多血症では赤血球、その他白血球、血小板なども増えるという病気です。
ハイドレアは細胞合成を阻害することによってこれらの病気に効く。
副作用が少ないに越したことはありませんが、その分効果の面でも劣るようだとちょっと。
ハイドレアは、かつては慢性骨髄性白血病の第一次選択薬でしたが、その後インターフェロン(スミフェロン)が第一次選択薬となり、最近ではイマチニブ(グリベック)がインターフェロンよりも優れていることが立証されて第一次選択薬になりました。
2.薬物療法薬白血病|治療・研究|JALSG
ハイドレアは副作用が比較的少なく、かつ白血病細胞を減らす効果は優れているため、白血球数の多い症例で、とりあえず白血球を減らす目的で用いられます。
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