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CTスキャンで癌になる?
公開. 更新. 投稿者:癌/抗癌剤.この記事は約3分57秒で読めます.
2,445 ビュー. カテゴリ:CTスキャンで被曝
CTスキャンは従来のX線よりもはるかに多量の放射線が照射されるため、被ばくによるガン発生のリスクが高いです。
1年2回のCTスキャンで被曝する線量は、日本の原爆投下時の爆心地から2マイル(約3.2km)離れた場所にいた生存被爆者が被曝した線量とほぼ同等とのこと。
あまり安易に受けたくは無い検査ですね。
妊婦はレントゲン撮っちゃダメ?
妊娠中にレントゲンをしてはいけないというのはよく知られたことだと思います。
胎児の奇形等に関しては、薬を服用した場合と同じく「放射線を被曝した日」が問題となります。
妊婦が放射線に被曝した場合、胎児へ奇形等の影響を発生する放射線量の最低ラインは100mGy~200mGyであると考えられています。
1回の骨盤部CT検査でも100mGyを超える容量の放射線を胎児が被曝することはまずあり得ませんから、したがってこれらの検査による被爆ではまず中絶を必要とすることはありません。
癌とCT
昨年12月、CT検査での放射線被曝により癌がどのくらい増えるのかを、シミュレーションモデルを使って求めた研究結果が発表された。シミュレーションには、広島・長崎における原爆生存者のデータが用いられた。それによれば、2007年の1年間に米国民が受けたCT検査により、将来、約2万9000人(95%信頼区間 1万5000人~4万5000人)が癌になる計算だという。これは、米国で毎年発症する癌の約2%に相当する。
こうした“警告”が出される背景には、CT検査が米国の医療現場に急速に浸透してきたことがある。米国で年間に行われるCT検査は、1980年は約300万件だったが、2006年には約6200万件に増えた(図1)。1回の検査に伴う被曝線量は、胸部単純X線検査(前後方向)は0.01mSv(ミリシーベルト)であるのに対して、成人の腹部CT検査は10mSv。単純計算で、腹部CT検査を1回行うと、単純X線検査1000枚分の被曝を受けることになる。
もっとも、普通に生活しているだけでも人は放射線を浴びており、これを自然放射線という。1人当たりの自然放射線は、世界平均で年間2.4mSvとされる。つまり、胸部単純X線検査を年に数回行う程度では、年間の被曝量に大きな影響はないが、CT検査ではそうも言っていられない。癌患者の2%がCT検査による発症?:日経メディカル オンライン
癌を見つけるためにCT検査をして、それで癌になったら洒落にならないですね。
CT検査はレントゲン1000枚分というのもショッキングです。
不必要な検査はあまり受けないほうがいいということですね。
超音波検査の是非
英国のHPA(健康保護庁)がエコーによる過剰なサービス撮影に警鐘を鳴らしました。超音波検査は、一般的には低侵襲で人体に影響がないといわれています。ただし、それは“診断的使用”に限ってのことです。
超音波診断ができたころは「赤ちゃんの顔をかわいく撮影したい」なんて目的を想定していたわけではありませんから、撮影のために何度もエコーを使用することが人体に与える影響は厳密に言えば未知です。
以前、米俳優のトム・クルーズさんが奥さんとそのおなかの子供のために、自分用のエコーを購入して批判されたことがあります。エコーをカメラのように使うことに専門家が慎重な態度を取ったためです。
うちの子が生まれるときも、診察のたびにエコーで写真をとってもらって帰ってきました。
感動はありましたが、肉団子みたいな写真をみてもかわいいとは思いませんでしたね。
超音波診断装置の長時間使用でマウス胎仔の脳神経細胞発達に変化をきたしたという研究報告がありました。
しかし、実験では、同じ部分に超音波が当たり続けているが、人間を対象とした超音波検査では、観察断面を移動しながら胎児の各部を観察するため、同じ部分に長時間超音波が当たり続けるということはありません。
また、マウスと人間では、脳が発達する時間に大きな違いがあり、実験で影響が出始めたという使用時間30分は、人間に当てはめた場合、もっと長時間になると推定されます。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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