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血糖値に影響を及ぼす薬
公開. 更新. 投稿者:糖尿病.この記事は約2分50秒で読めます.
5,900 ビュー. カテゴリ:高血糖を引き起こす薬
血糖を上昇させる代表的な薬剤として、ステロイド製剤、インターフェロン製剤がある。
セロクエルやジプレキサといった抗精神病薬も、血糖値を上昇させるため、警告として、
著しい血糖値の上昇から、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡等の重大な副作用が発現し、死亡に至る場合があるので、本剤投与中は、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。
と、添付文書に記載されている。
患者背景に糖尿病の家族歴や肥満などのリスク因子がある場合には、特に注意が必要である。
高血糖の自覚症状には、口渇、多飲、多尿、体重減少などがある。
低血糖を引き起こす薬
さまざまな薬剤の影響で低血糖を引き起こす可能性があることが知られている。
抗不整脈薬、ニューキノロン系抗菌薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、非定型抗精神病薬、スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合錠、リトドリン塩酸塩、セレギリン塩酸塩など多数ある。
低血糖の症状には、交感神経症状(動悸、頻脈、震え、発汗、空腹感、悪心・嘔吐、痺れなど)と、中枢神経症状(不穏、めまい、頭痛、疲労感、かすみ目、複視、低体温、意識障害、痙攣、昏睡)がある。
ただし、同じインスリン注射を行っていても、インスリン分泌能の有無により、薬剤による相互作用の影響も異なってくるため、添付文書の内容を確認しながら目の前の患者に対応することが重要である。
たとえば、抗不整脈薬のジソピラミドやニューキノロン系抗菌薬などは低血糖の副作用がよく知られているが、その発生機序は、膵臓にあるランゲルハンス島のβ細胞のカリウムチャネルに影響してインスリン分泌を高めることとされている。
このことから、インスリン分泌能のない場合は、これら薬剤の血糖値への影響は小さいと思われる。
ガチフロ販売中止
ニューキノロン系抗菌剤のガチフロは2002年から発売され、杏林製薬が製造・販売し、大日本住友製薬からもプロモーション提携によって販売されていましたが、副作用の問題と、海外でも発売中止されたことを受け、2008年9月末にて自主的に販売を中止しました。
2002年の日本発売後、2003年2月にかけて、当時のインフルエンザ大流行に並行して感冒や中耳炎・肺炎などに多く用いられ、その内重篤な低血糖・高血糖による意識障害が糖尿病患者や高齢者を中心に複数発生したため、厚生労働省は翌3月に緊急安全性情報を発し、糖尿病患者の投与禁忌とし、低血糖・高血糖に注意するよう警告に書かれました。
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