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薬剤溶出性ステントに塗ってある薬剤は何?
公開. 更新. 投稿者:脳梗塞/血栓.この記事は約3分47秒で読めます.
5,994 ビュー. カテゴリ:薬剤溶出性ステント
プラビックスなどの抗血小板薬の適応症に書かれている「経皮的冠動脈形成術(PCI)」いわゆるステントについて。
虚血性心疾患の治療には、薬物療法、冠動脈バイパス手術、経皮的冠動脈形成術(冠動脈インターベンション治療・PCI)があります。
バイパス術は胸を開く、開胸心臓手術であるのに対し、ステント留置は開胸手術をすることなく、腕や足の付け根の血管からカテーテルという細い管を通して狭くなった血管を風船やステント(網目状の金属製の筒)などを使って広げる方法です。
患者への身体の負担が少ない低侵襲性の手術です。
現在使用されているステントの大半は薬剤溶出性ステントであるという。
ステント治療で問題になるのが再狭窄であるが、再狭窄の原因となる血管平滑筋細胞の増殖を抑制する薬剤をコーティングしてあるステントが薬剤溶出性ステント(DES)である。
疑問点としては、ステントは交換する必要はないのか?なんの薬剤が塗ってあるの?薬剤溶出してる期間はいつまで?といったところ。
ステントに使われているステンレスは一般的には腐食しないといわれており交換の必要はない。
薬剤溶出性ステントに使われている薬剤の種類としては、シロリムス (SES)、パクリタクセル (PES)、 ゾタロリムス (ZES)、バイオリムス (BES)、エベロリムス (EES) がある。
日本では2004年8月よりシロリムス溶出性ステントの臨床使用が可能となりましたが、2011年で製造中止となり、現在はパクリタクセル、 ゾタロリムス、バイオリムス、エベロリムス溶出性ステントが使用可能という。
再狭窄を予防するためには、細胞増殖を抑える薬剤、つまり抗癌剤や免疫抑制剤が使われているわけだ。
各薬剤成分の医薬品
シロリムス:トーリセル点滴静注液25mg、ラパリムスゲル0.2%、ラパリムス錠1mg
パクリタキセル:アブラキサン点滴静注用100mg、タキソール注射液
ゾタロリムス:無い
バイオリムス:無い
エベロリムス:アフィニトール分散錠、アフィニトール錠、サーティカン錠
薬剤溶出性ステントに使用されている薬剤は全身性の副作用を抑えるため、局所で働いているため、採血しても薬剤成分は微量であり、薬剤溶出している期間がどのくらいなのかはよくわからない。
BMSとDES
DES:drug eluting stent
BMS:bare metal stent
BMSとは、素材がステンレススチールやコバルト合金で金属がむき出しのステントである。
一方、DESは、ステント内再狭窄の原因となる血管平滑筋細胞の増殖を抑制する薬剤をコーティングしたステントである。
抗血小板薬の服用期間に違いがあるために、留置されたステントがBMSとDESのどちらであるかを把握することは、服薬指導時に重要である。
標準的な2剤による抗血小板療法例
・アスピリン200mg、チクロピジン200mg
・アスピリン100mg、クロピドグレル75mg
BMS留置後 30日間 以降、アスピリン100mgは継続
DES留置後 ステントの種類により、少なくとも3〜6ヶ月 12ヶ月の使用を推奨(出血のリスクが少ない場合) 以降、アスピリン100mgは継続
血管の中で血が固まらないのはなぜ?
体の中では血が固まらないのに、ひとたび体から出ると血は固まってやがてカサブタとなる。
人体って不思議。
血管の中で血液が固まらないのは、血管の内側の壁の細胞(血管内皮細胞)の働きによるものです。
血管内皮細胞は、血管内で血液が凝固しないように、常にPGI2を産生して血小板凝集を抑制し、血液凝固反応を抑制し、線溶系を活発にして、血栓が形成されないようにしています。
動脈硬化などで血管内皮細胞に傷がつけば、血が固まりやすくなり、血栓が脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。
血管内皮細胞は大切なのです。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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