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ニキビの原因はカビ?
公開. 投稿者:皮膚感染症/水虫/ヘルペス.この記事は約2分55秒で読めます.
1,624 ビュー. カテゴリ:マラセチア毛包炎
カビが原因のニキビ、という話を聞いた。
実際はこれはニキビではなく、ニキビに似た症状の皮膚病で、「マラセチア毛包炎」という病気です。
発疹は赤く、ときに膿をもち、見かけはニキビに非常に似ていますが、原因はニキビの原因菌であるアクネ菌ではなくマラセチアというカビの一種です。
症状は、ニキビに比べ、大きさが均等にそろった赤みの強い発疹が多数見られることが特徴ですが、見た目でニキビと区別することはなかなか難しい病気です。
汗が多くなる時期や紫外線に当たる時期に多く見られ、通常のニキビ治療を行っても治りません。
抗真菌薬の外用薬で治療します。
ステロイドはニキビに禁忌?
ステロイドをニキビに塗っちゃダメなのか?
ステロイドを顔に塗っているとニキビの副作用が出ることがあります。
ステロイドに免疫抑制作用があるために感染しやすくなるからです。
しかし炎症を抑える働きが強いので、炎症の強いにきびに一時的にステロイドを使うことは効果的です。
市販のステロイドや、別の症状で処方されたステロイドを使うのは止めましょう。
ステロイドと感染症
ステロイド外用薬は皮膚感染症に禁忌。
と添付文書には書いてある。
禁忌
細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬,けじらみ等)[これらの疾患が増悪するおそれがある。]
でも実際は、ニキビやとびひ、水虫などで炎症、かゆみがひどい場合に使われることもある。
重要な基本的注意にこう書いてある。
皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが,やむを得ず使用する必要がある場合には,あらかじめ適切な抗菌剤(全身適用),抗真菌剤による治療を行うか,又はこれらとの併用を考慮すること。
禁忌じゃなくて原則禁忌ということでしょうか?
何か矛盾を感じますが。
皮膚感染症そのものの治療には禁忌だけど、皮膚感染症を伴う皮膚炎には使えるという話?
なんかわからない理屈だけど、皮膚科医以外も安易に処方するステロイド外用薬には、禁忌の記載が抑止力として必要なのかも。
ステロイドを使うと感染しやすくなる?
ステロイドによる易感染性のリスクは、患者背景や基礎疾患、合併症、投与量、投与期間、併用薬によって異なりますが、ステロイド1日平均投与量20mg以上、または10mg/日以上の症例では総投与量700mg以上(ともにプレドニゾロン換算)の場合に感染症の危険度が有意に増加するという報告があります。
また、ステロイドパルス療法を含む初期のステロイド大量投与が、感染症発生の危険因子とされています。
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