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マクロゴールは下剤?
公開. 更新. 投稿者:便秘/痔.この記事は約3分38秒で読めます.
6,291 ビュー. カテゴリ:マクロゴールはポリエチレングリコール?
ポリエチレングリコールって下剤なの?
モビコール配合内用剤という慢性便秘症の薬が発売されるそうだ。
成分は以下のような組成
マクロゴール4000 6.5625g
塩化ナトリウム 0.1754g
炭酸水素ナトリウム 0.0893g
塩化カリウム 0.0251g
マクロゴールが下剤として働いているようだ。薬理作用をみると、以下のように書かれている。
本剤はマクロゴール4000及び電解質を配合した製剤であり、主にマクロゴール4000の物理化学的性質により、高い浸透圧効果を有し、消化管内に水分を保持することで、用量依存的に便の排出を促進する。
マクロゴールで下剤と聞くと、一瞬マグコロールを思い浮かべてややこしいですが、マグコロールの主成分はクエン酸マグネシウムでマクロゴールが入っているわけではない。
EAファーマのHPには、
モビコールは、主成分のポリエチレングリコールの浸透圧効果により、腸管内の水分量を増加させます。その結果、便中水分量が増加し、便が軟化、便容積が増大することで、生理的に大腸の蠕動運動が活発化し、排便が促されることを期待した薬剤です。
と書かれており、マクロゴール=ポリエチレングリコールと書かれている。
マクロゴールとは、日本薬局方(局方)または医薬品添加物規格(薬添規)に収載された規格を満たすポリエチレングリコール(Polyethylene glycol)のことである。
マクロゴールと聞くと、軟膏基剤として用いられているものを思い浮かべるが、いろんな用途があるようだ。
ペグインターフェロンのペグ(PEG)もポリエチレングリコールのこと。
PEGは、エチレングリコールが重合した構造を持つ高分子化合物で、水分を保持する性質がある。
この性質により、PEG製剤は腸管内への水分移行を増やし、腸管内の通過と排便を容易にする。
浸透圧性下剤はいずれも、効果発現に数日かかり、また、効果を上げるためには服用時に十分な水分を摂取する必要がある。
個人的に気になるのは、1包あたり塩化ナトリウム0.1754gなので、成人が1日用量6包使ったら、1gくらいになってしまう。塩分制限している人にとっては気になる数値。
味もしょっぱくて飲みにくいようだ。
ポリエチレングリコールは危険?
エチレングリコールを使った事件などもあり、ポリエチレングリコールの安全性について懸念を抱く人も少なくない。
また、ポリエチレングリコールといえば、ペグインターフェロンのPEGでもありますが、コロナワクチンなどの注射にも含まれており、重いアレルギーの原因とされています。
注射剤の成分としては、アレルギー反応を起こしやすいのかも知れませんが、内服薬としては格別副作用が多い薬というわけではありません。モビコールは比較的安心して使える下剤といえる。
適切な濃度で使用すれば問題はない。
小児には浸透圧性下剤
PEGは無毒とされ安全性も高く、モビコールは小児から使える。
「小児慢性機能性便秘症ガイドライン」によると、小児の慢性便秘症の治療では、便塞栓があれば便塊除去を行った上で、生活・排便習慣の見直しや食事療法、薬物治療などの維持治療を行うが、その際、浸透圧性下剤から開始することが原則とされている。
モビコール
腸管内の水分を増やし、便をやわらかくして排便を促します。
また、腸管内の水分増加により、便の通りが滑らかになり、排便が楽になります。
機能性の慢性便秘症に広く用いられるほか、別の病気からくる症候性便秘や薬剤性便秘にも使えます。
ただし、腫瘍などによる器質性便秘には向きません。
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