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倍量処方できない睡眠薬
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約1分4秒で読めます.
6,661 ビュー. カテゴリ:倍量処方
倍量処方、ダメ。ゼッタイ。
倍量処方とは、睡眠薬や抗不安薬など処方日数制限が設けられている薬で、日数を短くする代わりに、1日の処方量を増やすという裏技です。
具体的には、ハルシオンには30日の処方日数制限があるので、
ハルシオン0.25mg錠 1錠 1日1回寝る前 60日分
↓
ハルシオン0.25mg錠 2錠 1日1回寝る前 30日分
と、2か月分処方したい患者に1か月分という形で処方する。
1回2錠ではなく、1錠を半分にして飲ませるというケースもある。
しかし、睡眠薬の中には上限が設定されているものもあり、1回2錠飲ませると上限を超えてしまうことがある。
それはそれでレセプトにひっかかる可能性があるので、注意が必要となる。
医薬品名 | 規格 | 用法用量 |
---|---|---|
マイスリー | 錠5mg/ 錠10mg | 通常、成人にはゾルピデム酒石酸塩として1回5~10mgを就寝直前に経口投与する。なお、高齢者には1回5mgから投与を開始する。年齢、症状、疾患により適宜増減するが、1日10mgを超えないこととする。 |
アモバン | 錠7.5mg/錠10mg | 通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5~10mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、10mgを超えないこと。 |
ルネスタ | 錠1mg / 錠2mg/ 錠3mg | 通常、成人にはエスゾピクロンとして1回2mgを、高齢者には1回1mgを就寝前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、成人では1回3mg、高齢者では1回2mgを超えないこととする。 |
ハルシオン | 0.125mg錠/ 0.25mg錠 | 通常成人には1回トリアゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。高度な不眠症には0.5mgを投与することができる。なお、年齢・症状・疾患などを考慮して適宜増減するが、高齢者には1回0.125mg~0.25mgまでとする。 |
デパス | 錠0.25mg/錠0.5mg/錠1mg/細粒1% | 通常,成人にはエチゾラムとして1日1~3mgを就寝前に1回経口投与する. なお,年齢,症状により適宜増減するが,高齢者には,エチゾラムとして1日1.5mgまでとする. |
リスミー | 錠1mg/ 錠2mg | 通常,成人にはリルマザホン塩酸塩水和物として1回1~2mgを就寝前に経口投与する。 なお,年齢,疾患,症状により適宜増減するが,高齢者には1回2mgまでとする。 |
レンドルミン | 錠0.25mg | 本剤の用量は、年齢、症状、疾患などを考慮して適宜増減するが、一般に成人には次のように投与する。 ・不眠症 1回ブロチゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。 |
ロラメット/エバミール | 錠1.0mg | ロルメタゼパムとして,通常,成人には1回1~2mgを就寝前に経口投与する.なお,年齢,症状により適宜増減するが,高齢者には1回2mgを超えないこと. |
ラボナ | 錠50mg | 通常、成人にはペントバルビタールカルシウムとして1回50~100mgを就寝前に経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 |
ベルソムラ | 錠10mg/錠15mg/錠20mg | 通常、成人にはスボレキサントとして1日1回20mgを、高齢者には1日1回15mgを就寝直前に経口投与する。 |
ユーロジン | 1mg錠/2mg錠/散1% | 本剤の用量は、年齢、症状、疾患などを考慮して適宜増減するが、一般に成人には次のように投与する。 ○不眠症 1回エスタゾラムとして1~4mgを就寝前に経口投与する。 |
サイレース/ロヒプノール | 錠1mg/錠2mg | 通常成人1回、フルニトラゼパムとして、0.5~2mgを就寝前又は手術前に経口投与する。 なお、年齢・症状により適宜増減するが、高齢者には1回1mgまでとする。 |
ネルボン/ベンザリン | 錠5mg/錠10mg/散1% | 通常、成人にはニトラゼパムとして1回5~10mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。 |
ドラール | 錠15/錠20 | 通常,成人にはクアゼパムとして1回20mgを就寝前に経口投与する. なお,年齢,症状,疾患により適宜増減するが,1日最高量は30mgとする. |
ダルメート | カプセル15 | 通常成人1回、1~2カプセルを就寝前または手術前に経口投与する。ただし、フルラゼパム塩酸塩として、10~30mgとする。 なお、年齢・症状により、適宜増減する。 |
ソメリン | 細粒1%/錠5mg/錠10mg | ハロキサゾラムとして、通常成人1回5~10mgを就寝前に経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 |
アモバン錠は7.5mgを2錠でも15mgになり、上限の10mgを超えてしまうので、アモバン錠は倍量処方が出来ないのである。
サイレースは高齢者に対しては、1mgが上限なので、1mg錠でも倍量処方はできない。
レンドルミンは、適宜増減という文言もあるので微妙であるが、一般的には倍量処方は難しい。
ハルシオンも高齢者に対して、ハルシオン0.25mg錠2錠で処方すると上限オーバーになる。
疑義照会しても医師から「処方通り出せ」と言われ、処方変更されたとしても「なんで処方通り出さないんだ」と患者からクレームを受ける。
やっかいな慣習である。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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