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偽膜性大腸炎に使う抗菌薬
公開. 更新. 投稿者:下痢/潰瘍性大腸炎.この記事は約1分25秒で読めます.
3,975 ビュー. カテゴリ:ダフクリア
偽膜性大腸炎といえば、抗菌薬が原因で、クロストリジウム・ディフィシルなどの菌が増殖し、引き起こされる腸炎症状である。
乳酸菌やビフィズス菌が腸内の善玉菌だとすると、クロストリジウム・ディフィシル菌やブドウ球菌が悪玉菌である。
原因となる抗菌薬の種類は多彩で、最初に関連が指摘されたのはクリンダマイシン(ダラシン)であるが、セフェム系剤や広域合成ペニシリンなども原因として知られている。
そもそも抗菌薬の使用が原因である偽膜性大腸炎だが、偽膜性大腸炎の原因になっているのはクロストリジウム・ディフィシルなので、治療としては抗菌薬を使用する。
フラジールやバンコマイシンなどの抗菌薬が使われてきたが、クロストリジウム・ディフィシルによる感染性腸炎を適応に持つダフクリア(フィダキソマイシン)という薬が2018年8月に薬価収載されている。
薬効分類としては、ダフクリアは18員環系マクロライドらしい。
クラリスやエリスロシンは14員環系。
ジスロマックは15員環系。
16員環系としてジョサマイシンやスピラマイシンなどがある。
クラリスやエリスロシン、ジスロマックの副作用にはもちろん「偽膜性大腸炎」がある。
ダフクリアの副作用には「下痢」という記載はあるが、偽膜性大腸炎という記載はない。フラジールにも記載はない。バンコマイシンには、
注射用バンコマイシン塩酸塩製剤で、「偽膜性大腸炎」があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
という記載がある。
まあ、抗菌薬である以上、腸内細菌叢のバランスは崩すでしょう。
ダフクリアの薬価は、4016.8円/錠で、1日2錠だから、8033.6円/日。
高い。
こういう薬は、あまり使われ過ぎると、ダフクリア耐性クロストリジウム・ディフィシルとか増えちゃうから、ほどほどに使われるように高いほうがいいのかもね。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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