2024年11月4日更新.2,470記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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バクタの減感作療法?

ST合剤の減感作療法

「減感作療法」と聞くと、アトピーとかアレルギーの治療で行うあの減感作療法を思い浮かべる。
シダトレンスギ花粉舌下液とかアシテアダニ舌下錠とかの。アレルゲン免疫療法とも言う。

バクタ(ST合剤)などの抗菌薬で、薬剤アレルギーのため発疹が出るような患者さんに、少量から投与する減感作療法を行うことがある。

通常、薬剤アレルギーが起これば代替薬を使うものだが、代替薬が見つからなければ、それを使うしかない。のだろう。サムチレールじゃダメなのかな。

化学療法におけるニューモシスチス肺炎予防に使われるときに、この減感作療法がみられる。

ニューモシスチス肺炎(PCP)の予防投与は連日1錠または1日2錠を週に3回で投与する。発熱や皮疹などST合剤による薬剤アレルギーのため継続困難な場合は、一度中止し、症状軽快後に脱感作療法後に再導入が検討される。脱感作療法を行うことにより70%以上の症例で予防量は再導入可能となる。ST合剤の脱感作スケジュールは以下のようなものが知られている。発熱や発疹が出現した場合はその時点で増量を中止し、同量で維持すると症状が消退する。

投与日
1日目0.005g0.01g
2日目0.02g0.04g
3日目0.1g0.2g
4日目0.4g0.8g
5日目1.0g1.0g

ST合剤 – Wikipedia

脱感作療法ともいう。
危険な気もするが、70%以上の症例で再導入可能と聞くと、いけそうな気もする。

1回量0.005gとか、院外で処方されたらキツいですね。

ちなみにバクタのニューモシスチス肺炎予防に使う通常量は、

通常,成人には1日1回1~2錠(顆粒の場合は1~2g)を連日又は週3日経口投与する。

週3日だけ飲む形でもいい。

減感作療法

・アレルギー患者に対して、アレルゲンを繰り返し投与することにより体を慣らし、根本的な体質改善を目指す治療法を、特異的免疫療法(減感作療法)という。
・対象のアレルゲンエキス(製剤)の投与を低濃度・少量から開始し、少しずつ増量して過敏性を減少させるため、効果が出るまでに数か月はかかり、3年以上は治療を続けることが望ましいといわれている。
・アレルギー反応に基づいた副作用(特にアナフィラキシーショック)の発現に注意する必要がある。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

1 件のコメント

  • ぺんぐっと のコメント
         

    以下サイトに”必ず入院管理下で行うこと”と記載がありました。 HIV感染症とその合併症診断と治療ハンドブックhttps://www.acc.ncgm.go.jp/medics/treatment/handbook/part1/3-03.html

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