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混ぜるな危険はなぜ危険?
公開. 更新. 投稿者:相互作用/薬物動態.この記事は約2分55秒で読めます.
7,138 ビュー. カテゴリ:まぜるな危険
市販されている洗剤や漂白剤で「まぜるな危険」と表示しているものがあります。
塩素系漂白剤(キッチンハイターなど)は、酸性の洗剤(サンポールなど)と混ぜると、猛毒の塩素ガスが発生します。
塩素系洗剤の主成分は、次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)です。この物質は、加水分解によって次亜塩素酸(HOCl)になります。
NaOCl + H2O ⇔ HOCl + Na+ + OH-
したがって、実際は、塩素系洗剤中の塩素はHOCl(次亜塩素酸)の形で存在しています。この物質は、非常に酸化力が強く、そのため、漂白・殺菌に威力を発揮します。
次亜塩素酸が塩酸と混ざると、塩素ガス(Cl2)を発生します。
HOCl + HCl ⇔ H2O + Cl2↑
塩素ガスは、眼、皮膚を腐食させます。さらに、濃度が高いと死に至る危険性さえあります。
洗剤同士を混ぜて使うようなことは止めましょう。
また、硫黄化合物を含む薬剤(610ハップ)と酸性洗剤を混合すると、有毒の硫化水素ガスが発生します。
CaS+HCl2→CaCl2+H2S
洗剤を入浴剤や農薬に混ぜるようなことも止めましょう。
酸素系漂白剤
酸素系漂白剤なら酸性洗剤と混ぜても大丈夫。
家庭用漂白剤には「塩素系」と「酸素系」とが存在する。塩素系の漂白剤とトイレ用洗剤などの酸性薬剤を混ぜて使用すると、塩素系漂白剤に含まれる弱酸である次亜塩素酸が遊離、分解し猛毒の塩素ガスが発生する。このために消費者が死亡する事故が発生した。度重なる消費者保護団体や製造業者の呼びかけにもかかわらず、依然として相乗効果が期待できると錯覚する消費者が減らなかったことから、各社の塩素漂白剤のパッケージに「まぜるな危険」と大書するに至っている。酸素系漂白剤では混合しても塩素ガスは発生しないため、警告表示はされていない。
酸性洗剤とアルカリ性洗剤の違いは?
洗剤には酸性洗剤とアルカリ性洗剤があります。
汚れにも酸性の汚れとアルカリ性の汚れがあるからです。
重曹や酢を掃除に利用することがありますが、これも酸とアルカリの性質を生かしたものです。
アルカリ性洗剤
酸性の汚れは油汚れです。
弱アルカリ性の重曹は、酸性の汚れを分解するので、換気扇やコンロ周りなどの掃除に有効です。
酸性洗剤
アルカリ性の汚れは、水アカ(水道水に含まれるカルシウム成分など)や、尿に含まれるアンモニアなどです。
弱酸性の酢は、アルカリ性の汚れを分解するので、浴室・洗面所などの水垢に効果的です。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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