更新日:2017年1月31日.全記事数:3,091件

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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余った薬を返したい?


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余った薬を薬局で処分していい?

「余った薬がたくさんあるから、薬局で処分してもらいたい。」

こういう訴えに応じたことは無いだろうか?

「薬局で処分しておきます。」
と軽々しく応じた薬の中に、エフピー錠が。。。

覚せい剤原料の処分

覚せい剤原料の譲受、譲渡に関しては法律で厳しく規定されており、一般人である患者が薬局に譲渡することは違法となります。

Q433. 患者又は患者の遺族等が、病院、診療所、薬局に、不要となった医薬品で ある覚せい剤原料を持参したときは、どのように対応したらよいですか。

患者等が、不要となった医薬品である覚せい剤原料を持参した場合には、 持参者に自ら廃棄するよう指導してください。 病院等が、患者等から医薬品である覚せい剤原料を譲り受けることはできませんが、持参した者の依頼により廃棄を補助することは差し支えありません。麻薬等関係質疑応答集

エフピー錠は患者自身で廃棄してもらうよう説得しましょう。

麻薬の処分

麻薬については、麻薬及び向精神薬取締法の第24条に以下のように書かれている。

第二十四条  麻薬営業者でなければ、麻薬を譲り渡してはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一  麻薬診療施設の開設者が、施用のため交付される麻薬を譲り渡す場合
二  麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受け、又は麻薬小売業者から麻薬処方せんにより調剤された麻薬を譲り受けた者が、その麻薬を施用する必要がなくなつた場合において、その麻薬を麻薬診療施設の開設者又は麻薬小売業者に譲り渡すとき。
三  麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受け、又は麻薬小売業者から麻薬処方せんにより調剤された麻薬を譲り受けた者が死亡した場合において、その相続人又は相続人に代わつて相続財産を管理する者が、現に所有し、又は管理する麻薬を麻薬診療施設の開設者又は麻薬小売業者に譲り渡すとき。

二、三に書かれている通り、使わなくなった麻薬を薬局に譲渡することが可能である。

調剤済麻薬廃棄届を用いて、廃棄を行う。

麻薬の交付を受けた患者、又は患者の家族から不要になった麻薬を譲り受けた場合、譲り 受けた麻薬をその都度、若しくはある程度まとまった段階で、管理薬剤師が他の従事者の立ち会いの下で廃棄し、廃棄後 30 日以内に「調剤済麻薬廃棄届」を都道府県知事に提出してください。(法第 24 条第 1 項・第 35 条第2項) 薬局における麻薬管理マニュアル

向精神薬の処分

向精神薬の返却については、厚労省の手引きに以下のように書かれている。

第3 譲受け(法第50条の16・麻薬及び向精神薬取締法施行規則(以下「施行規則」という。) 第36条)
(1) 向精神薬は、向精神薬輸入業者、向精神薬製造製剤業者、向精神薬卸売業者(注)から譲り受けることができます。
(注) 薬局開設者と同様に、医薬品の卸売販売業の許可を受けた者も向精神薬卸売業者の免許を受けた者とみなされます(法第50条の26)。
(2) (1)の他、次の場合も向精神薬を譲り受けることができます。
患者に交付された向精神薬の返却を受ける場合
② 病院・診療所・飼育動物診療施設の開設者、向精神薬試験研究施設の設置者、向精神薬小売業者、向精神薬使用業者に譲り渡した向精神薬の返品を受ける場合(向精神薬卸売業者として行う場合に限る。)
③ 災害時に使用するために備蓄する目的で地方公共団体の長に譲り渡した向精神薬の返品を受ける場合(向精神薬卸売業者として行う場合に限る。)
④ 向精神薬取扱者が向精神薬取扱者でなくなった場合に、当該向精神薬取扱者からその所有する向精神薬を50日以内に譲り受ける場合薬局における向精神薬取扱いの手引

医薬品の処分

ここまで、色々と規制されている「覚せい剤原料」「麻薬」「向精神薬」についてみてきたが、一般的な医薬品は他者への譲渡は禁止されていないのだろうか?

家族にモーラステープを譲り渡すことは法律違反にならないのか?

薬事法、じゃなくて、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の第24条に以下のように書かれている。

第二四条 薬局開設者又は医薬品の販売業の許可を受けた者でなければ、業として、医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列(配置することを含む。以下同じ。)してはならない。ただし、医薬品の製造販売業者がその製造等をし、又は輸入した医薬品を薬局開設者又は医薬品の製造販売業者、製造業者若しくは販売業者に、医薬品の製造業者がその製造した医薬品を医薬品の製造販売業者又は製造業者に、それぞれ販売し、授与し、又はその販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列するときは、この限りでない。

「業として」というのは、事業として。
最近はネットオークションという販売手段もあり、事業かどうかの線引きは難しいかも知れませんが、
「業」とは、ある者の同種の行為の反覆的継続的遂行が、社会通念上事業の遂行とみることが できる程度のものである場合をいいます。
行為自体は一回限りとみられるものであっても、 相当多数が行われる場合には、個々の使用行為が反覆継続するものとして、業に相当します。
なお、営利の要素は必要でなく、無償の行為であっても該当すると解されます。

薬局に返却して廃棄してもらうことは問題ない。
家族間で医薬品のやり取りをすることは違法と解釈される恐れもある。

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