更新日:2016年10月31日.全記事数:3,117件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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ジゴキシンは少量で効く?


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ジゴキシンの用量

ジゴシンの成人用量は、

ジゴキシンとして通常成人に対して
急速飽和療法(飽和量:1.0~4.0mg)
初回0.5~1.0mg、以後0.5mgを6~8時間ごとに経口投与し、十分効果のあらわれるまで続ける。
比較的急速飽和療法を行うことができる。
緩徐飽和療法を行うことができる。
維持療法
1日0.25~0.5mgを経口投与する。

と添付文書に書かれています。

急速飽和療法は、一般に入院で行われるため、薬局が処方せんを受けることはまずありません。

そして、高齢者の場合、加齢に伴い、ジギタリス製剤に低濃度でも反応するようになるという。
ジギタリス製剤は腎臓で排泄されることから、腎機能が低下していることが多い高齢者では、至適用量が低くなる。

そのため、維持療法の最大量である0.5mg/日で使うことはまれです。

低マグネシウム血症でジギタリス中毒?

低マグネシウム血症がある人がジゴキシンなどのジギタリス製剤を服用すると、少量でもジギタリス中毒を起こしやすくなるという。

ジギタリス製剤の作用は細胞外のナトリウムイオン(Na+)と細胞内のカリウムイオン(K+)を交換するポンプであるNa+/K+ATPaseを阻害することで現れる。
Na+/K+ATPaseはマグネシウムの存在下で活性化する。

マグネシウムが不足すると、Na-Kポンプが正常に働かなかったり、Kポンプを通して細胞内からのKの流出が増大する。それで不整脈を起こしやすい。

高齢者や不整脈の既往歴がある患者では、定期的に血中マグネシウム濃度を測定し、必要に応じて補充することが推奨されている。

低マグネシウム血症

生体内のMg総量は約20~30gで,その約65%が骨中に,約25~30%が筋肉中に存在し,細胞外液に存在するのは1%程度です。
Mgはさまざまな酵素の活性化や代謝過程など,多くの生化学的反応に重要な役割を果たしています。
血清Mgの基準範囲は1.8 ~2.4mg/dL で,Ca同様に極めて厳密に濃度調整が行われています。

低Mg血症の原囚は多岐にわたり,偏食によるMg摂取不足や消化器異常による吸収不良,副甲状腺機能異常,アルコール中毒,腎疾患,薬剤性などがあげられます。
症状としては,低Ca血症と同様な神経症状(テタニー,食欲不振,悪心,嘔吐など) がみられます。
中枢神経の興奮性が増大すると,イライラ感,めまい,運動失調などが起こり,精神系(うつ,幻覚など) や循環器系の症状( 不整脈,頻脈など) もみられます。
薬剤性のMg喪失は,各種利尿薬(チアジド系,フロセミドなど) によるMg再吸収の阻害や,腎毒性薬剤(アムホテリシンB,ゲンタマイシン,シスプラチンなど) の使用によって生じることが多いため,低Mg血症の患者では,その薬歴を調べることも必要になります。

ジギタリスはキツネの手袋?

ジギタリスの花言葉は「熱愛、不誠実、隠されぬ恋」。
全知全能の神ゼウスが、妻ヘラと夫婦喧嘩をしたときに怒って投げたサイコロが地上に落ち、ジギタリスの花が咲きました。
このギリシャ神話より「不誠実」という花言葉となりました。

Digitalis(ジギタリス)は、ラテン語の「digitus(手袋の指)」が語源。

手袋の指のような形から。

英語で、フォックスグローブ(狐の手袋)とも呼ぶそうです。

ジギタリス製剤の特徴

ジギタリスは頻脈性の心房細動を合併した心不全では臨床症状の改善に使用される。

頻拍性上室性不整脈及びそれに合併した心不全に対しては臨床症状の改善に有用である。

洞調律心不全患者の生命予後には影響しないが、心不全による入院は減少させることが証明された。

洞調律心不全でジギタリスを中止すると自覚症状、運動耐容能が悪化する(RADIANCE試験、PROVED試験)。

またジギタリスは洞調律心不全の予後を悪化させず、心不全による入院を減少させ、その効果は非虚血性心不全で、又より重症の心不全で有効である(DIG試験)。

高齢者、腎障害例ではジギタリス中毒を生じやすい。

低K血症、他剤との併用による血中濃度の上昇に留意する。

ジギタリスは治療域が狭く、投与中は常にジギタリス中毒を生じる可能性があることに注意する。

ジギタリス中毒の誘因となる腎機能、血清電解質(特に低K血症)、低酸素血症、甲状腺機能低下症、併用薬(利尿薬、ステロイドは低K血症を増悪、ベラパミル、キニジンはジギタリスの血中濃度を上昇)等に注意する。

以前は急速飽和療法も行われたが、最近では他に調節性の良い強心薬があるので、初めから維持量投与が行われることが多い。

経口薬としてはジゴキシン、メチルジゴキシンが使用される。

参考書籍:調剤と情報2011.10

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