更新日:2016年8月4日.全記事数:3,095件

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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小児にリバロ?


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小児にスタチン?

小児に通常、スタチンなどの脂質異常症治療薬が処方されることを見ることはない。
しかし、小児適応のあるスタチンがある。

リバロの適応症に以下のように書かれている。

小児:通常、10歳以上の小児にはピタバスタチンカルシウムとして1mgを1日1回経口投与する。
なお、症状により適宜増減し、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には増量できるが、最大投与量は1日2mgまでとする。

家族性高コレステロール血症とはLDL受容体遺伝子の変異によって、遺伝的に血中のLDLコレステロールが高い疾患です。
両染色体の遺伝子に変異があるホモ型と、片方のみ変異があるヘテロ型があり、ホモ型の方が重篤で平均寿命は37歳とされる。

リバロなどのスタチンは、ヘテロ型で積極的な治療が必要な小児患者に対する治療の選択肢として、ホモ型ではLDLアフェレーシス療法(血液浄化療法)に対する補助的な治療として用いられる。

家族性高コレステロール血症に薬は効かない?

患者さんから、検査をしたら家族性高コレステロール血症だった、と言われた。

家族性とわかったら何か良い事あるのかな。
家族性とふつうの高コレステロール血症で治療に違いはあるのか。

私たちの遺伝子は、父親由来と母親由来の2つが 一組となって出来ています。LDL受容体やその働きに関わる遺伝子に、この両方に異常がある場合を「ホモ接合体」とよびます。いずれか一方のみに異常が認 められる場合を「ヘテロ接合体」とよびます。症状は、ホモ接合体ではヘテロ接合体よりも数段重く、薬剤によるLDLコレステロール低下効果が余り期待でき ません。ヘテロ接合体では、症状がやや軽く、薬剤による治療が効果を上げる場合が多くなります。

ホモ型では特に、薬による治療効果が期待できない。
ホモ型の家族性高コレステロール血症は日本に120人くらいいるらしい。
ホモ型はヘテロ型より重症で、薬も効きにくい。あまりお目にかかることは無いだろう。

ヘテロ型は日本人の500人に1人ということなので、日本に25万人くらいいるようだ。
決して珍しい病気ではない。

各スタチン系の適応症をみると、
クレストール:高コレステロール血症,家族性高コレステロール血症
メバロチン:高脂血症、家族性高コレステロール血症
リバロ:高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症
リピトール:高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症
ローコール:高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症
リポバス:高脂血症、家族性高コレステロール血症
フィブラートでは、
リピディル:高脂血症(家族性を含む)
ベザトール:高脂血症(家族性を含む)

しっかりと、家族性高コレステロール血症という適応症も記載されている。
そして、家族性の場合には、最高用量が倍に設定されている薬もある。

例えば、リピトール錠10mg4錠といった処方は、家族性高コレステロール血症でなければ処方できない。
処方から家族性が疑われる場合には聴取する。

診断には遺伝子検査までする必要があるのかなあ、と思っていたら必ずしもそうではないようで。

成人(15歳以上)FHヘテロ接合体診断基準
1.高LDL-C血症(未治療時のLDL-C180mg/dL以上)
2.腱黄色腫(手背、肘、膝などの腱黄色腫あるいはアキレス腱肥厚)あるいは皮膚結節性黄色腫
3.FHあるいは早発性冠動脈疾患の家族歴(2親等以内の血族) 日本動脈硬化学会-公式サイト-

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