更新日:2017年11月20日.全記事数:3,190件.

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エクオールとイソフラボンの違いは?


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エクオールが更年期障害に効く?

大豆イソフラボンがエストロゲン様の作用を持つことが知られていますが、特に大豆イソフラボンの1つであるダイゼインからは、腸内細菌によって強力なエストロゲン様作用をもつエクオールが産生されます。
エクオールはエストラジオールに類似した化学構造を持ちます。
エクオールの活性はエストロゲンの1/1000~1/100と報告されています。
このエクオールのエストロゲン作用が、大豆イソフラボンの更年期障害に対する作用の本体だとする仮説が2002年に提唱され、注目されるようになりました。

エクオールの産生能には個人差があり、日本人の約50%は大豆製品から体内でエクオールを産生できません。
イソフラボンを摂取しても十分な効果が得られない場合があるわけです。
ちなみにイソフラボン誘導体であるイプリフラボン(オステン)という医薬品もありますが、これの効果も個人差があります。

エクオール含有食品を用いた大規模な臨床試験で、ホットフラッシュや首や肩の凝りが有意に軽減し、さらにシワやたるみも改善することが分かりました。
薬だけに頼らず、エビデンス(化学的根拠)に基づいた信頼性のある食品(サプリメント)は、安全かつ自然な形で植物性エストロゲンを補充できると考えられます。

エストロゲン様作用を期待して投与するのであれば、エストロゲンをホルモン補充療法として投与するのが一番かと思いますが、性器不正出血、乳房痛、帯下の増加、血栓症のリスク上昇といった副作用のため服用できない患者もいる。
そのような場合にサプリメントを使用するのも一つの手。

エストロゲン受容体

エストロゲン受容体(ER)にはα受容体、β受容体が存在し、全身に分布しています。
α受容体は主に生殖器に、β受容体は骨・前立腺・血管などに分布することが知られています。

エクオールには光学異性体(S,R体)が存在します。
しかし、これまでにヒト、動物の血液および尿中で検出されたエクオールは全てS体です。
S体エクオールのβ受容体への結合親和性は0.73+0.2nmol/Lで、α受容体への親和性6.41±1.0nmol/Lに比べ、β受容体への結合親和性が高いことが報告されています。
この親和性と受容体の分布の違いから、S体エクオールは、生殖器への影響が少なく、他の組織でのエストロゲン作用が期待されます。

ホットフラッシュと大豆イソフラボン

更年期障害の代表的な症状にホットフラッシュがある。
ホットフラッシュは、顔を含む上半身に突発的にのぼせやほてりを感じ、頬が赤らんだり汗をかいたりするもので、QOLに大きく影響する。

ホットフラッシュの患者がサプリメントを摂取するケースは多く、大豆イソフラボンがよく用いられる。
大豆イソフラボンは植物性エストロゲンとも呼ばれ、1990年代から更年期障害への投与試験結果が多数報告されているが、有効性については評価が一定していない。

イソフラボンと乳がん

大豆製品(納豆、豆腐など)を食べると乳がんの予防になるといいます。

大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た化学構造をしています。

イソフラボンは、更年期などでエストロゲンが減少した状態ではエストロゲンの働きを補います。

しかし、エストロゲンが多い状況ではエストロゲンの働きを抑えるため、乳がんの発生を予防するらしいです。

イソフラボン(ダイゼインやゲニスタイン)はエストロゲンと構造的に類似していますが、タモキシフェンやラロキシフェンなど合成選択的エストロゲン受容体修飾剤(SERM)との構造的な類似点がはるかに多く、いわゆるSERM様の作用を示すと考えられています。

すなわち、内因性エストロゲン濃度が低い閉経後女性では弱いエストロゲン作用を及ぼす一方、内因性エストロゲン濃度が正常な閉経前女性では、抗エストロゲン作用を示す可能性があります。

ただ、乳がんになってしまったあとは、抗エストロゲン剤が処方されることもあるので、積極的に大豆製品を摂るのは止めましょう。

参考書籍:日経DI2014.8、日経DI2015.11

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