更新日:2016年1月12日.全記事数:3,190件.

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肝不全用栄養剤と腎不全用栄養剤の違いは?


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栄養剤の違い

薬局でよく調剤する栄養剤としては、エンシュア、ラコールあたり。
他はヘパンEDとかアミノレバンとかの肝不全用栄養剤。
ほかは、エレンタールとかリーバクトとか。

医療用で使える栄養剤には限りがあるので、それほどレパートリーは多くない。
市販のものも合わせると、個々の患者さんに適した栄養剤というのがあるのだろう。

病態別の栄養剤として、肝不全用栄養剤と腎不全用栄養剤があるが、とりあえずその違いについて勉強する。

肝不全用栄養剤

肝不全時にはBCAAがエネルギーとして利用され低下してくる。

肝不全時の生体内でのアミノ酸のバランスを改善する目的で、肝不全用アミノ酸製剤には通常のアミノ酸製剤に比較し、BCAAが多く配合されている。

BCAAは肝不全時の栄養として利用されるばかりでなく、アンモニアの処理に重要な役割を果たしている。

筋肉内で生体に発生したアンモニアを直接処理するのはグルタミン酸であるが、BCAAはグルタミン酸の供給源になる。

腎不全用栄養剤

腎不全用アミノ酸製剤 腎機能の低下に伴いアミノ酸の代謝で生じたアンモニアが排泄されにくくなる。

したがって通常のアミノ酸製剤よりも腎不全用アミノ酸製剤の総アミノ酸量は少なく設計されている。

また、肝臓での尿素サイクルに必須なアルギニンが配合されている。

必須アミノ酸製剤(アミユー)が開発されたが高アンモニア血漿を伴う意識障害などの副作用が散見され、現在はアルギニンその他の非必須アミノ酸を加えたネオアミユー、キドミンが発売されている。

しかし、これらの製剤も本来のアミノ酸投与という面からはインバランスの製剤であることに留意する必要がある(特に長期投与では注意)。

経腸栄養剤

経腸栄養は経静脈栄養に比べ優る点が多く、長期の栄養療法ではまず考慮しなければならない。

経腸栄養剤は、含有する蛋白質の分解程度によって、「半消化熊栄養剤」「消化熊栄養剤」「成分栄養剤」の3種類に大別できる。

半消化熊栄養剤は、窒素源が蛋白質であり、消化機能が保たれた患者に用いられる。

一方、消化熊栄養剤は窒素源が低分子のペプチド(ジペプチドまたはトリペプチド)であり、成分栄養剤はアミノ酸である。

これらは消化機能が低下した患者に用いられる。

消化態栄養剤

消化態栄養剤は、消化機能が障害されている腸管からも吸収される栄養剤である。

クローン病や短腸症候群などの消化管障害で有用である。

最近では味が改良され、経口摂取可能な患者も少なくない。

必須脂肪酸の併用が必要である。

半消化態栄養剤

若干の消化機能を必要とするため、重症の消化管障害に対しては不適切である。

味や価格の点で消化態栄養剤よりも有利である他、必須脂肪酸の追加も必要としない。

製剤の形態や添加するフレーバーは様々で、症例による使い分けが可能である。

長期にわたり経口摂取できない症例では、経鼻胃管留置ではなく、胃瘻を増設する方が管理や安全性の面で望ましい。

ほぼ同様の目的にかなうものが食品扱いで多数市販されており、状況に応じて選択することができる。

参考書籍:日経DI2011.12

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