更新日:2016年12月21日.全記事数:3,087件

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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漢方薬と抗生物質をいっしょに飲んじゃダメ?


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芍薬甘草湯と抗生物質を併用しちゃダメ?

抗菌剤や抗生物質との併用で漢方薬、特に配糖体成分の薬理作用を減弱させる可能性がある。
特に抗生物質で下痢をした経験のある患者さんは、腸内細菌への影響が大きいと考えられる。

漢方薬に含有される大黄、甘草、黄ごん、芍薬には、それぞれセンノシド、グリチルリチン、バイカリン、ペオニフリンという配糖体成分が含まれている。
これら配糖体の分子特性は、①水溶性で吸収されにくく、②化学的に安定であり(糖が外れるまでは不活性)、③難消化性であるが、腸内細菌による代謝を受ける、という特徴がある。
芍薬甘草湯を構成する甘草には、2分子のグルクロン酸が結合したグリチルリチンという配糖体成分が含まれている。
これを経口服用すると、下部消化管に到達して、Eubacteriumuが産生するβ-グルクロニダーゼによって2分子のグルクロン酸がはずされてアグリコンとなり、グリチルレチン酸という形に変化して作用部位に到達し、抗炎症作用や抗アレルギー作用を発現する。
したがって、甘草の有効成分が作用を発現するためには、腸内細菌Eubacteriumの関与が必須になる。

参考書籍:漢方トゥデイ

漢方薬と抗菌剤は併用注意?

抗菌剤による腸内細菌叢の抑制は他剤の吸収に対しても影響する可能性があります。

大黄や甘草、芍薬など漢方薬に含まれる生薬成分の多くは配糖体となっており、腸内細菌によって糖部分が外れ、アグリコンとなって吸収されます。

抗菌薬により腸内細菌叢が抑制されると、配糖体を資化する細菌が減少し、アグリコンへの加水分解が行われにくくなって、生薬成分の吸収が減少し、作用が減弱する可能性が考えられます。

ジギタリスと抗菌薬

ジギタリス製剤も強心配糖体と呼ばれるように、アグリコン部分にジギトキソースなどの糖が結合した配糖体ですが、水溶性が低く、分解されずにそのままの形で吸収されるため、腸内細菌叢の抑制による配糖体の分解の抑制は吸収の増加につながり、作用は逆に増強することになります。

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