更新日:2017年1月22日.全記事数:3,118件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

利尿薬で骨折予防?


スポンサードリンク

利尿剤とカルシウム

サイアザイド系利尿薬はカルシウムの再吸収を促進するので、骨粗鬆症に有益、という話。

サイアザイド系利尿薬であるフルイトランの慎重投与の項目に、
「高カルシウム血症,副甲状腺機能亢進症のある患者[血清カルシウムを上昇させるおそれがある。]」
との記載がある。

ループ利尿薬であるラシックスの副作用の項目には、逆に「低カルシウム血症」というのが見られる。

利尿薬の作用機序、作用点について勉強しなおします。

糸球体で濾過された原尿は、近位尿細管でブドウ糖、アミノ酸、ビタミンCなどの栄養物は100%再吸収され、水やナトリウムなどの電解質も約80%が再吸収されます。
ヘンレ係蹄ではカルシウムの再吸収と浸透圧を利用した尿の濃縮が行われます。
遠位尿細管では水やナトリウムなどの電解質の約19%が再吸収され、カリウムは再吸収と排泄が行われます。腎不全と尿毒症│標準医療情報センター

ループ利尿薬はヘンレループの上行脚に作用し、Na+-K+-Cl-共役輸送系を阻害する。
チアジド系利尿薬は近位尿細管中に分泌され、遠位尿細管においてNa+・Cl-の再吸収を抑制する。
カリウム保持利尿薬は、遠位尿細管でNa+-K+交換を阻害する。

カルシウムもナトリウムと共にヘンレループで再吸収されるので、それを阻害するループ利尿薬は低カルシウム血症を引き起こす。

サイアザイド系利尿薬で高カルシウム血症を引き起こす機序は、よくわかりませんが、

Na+の再吸収が減る(=尿細管腔側から遠位尿細管細胞へのNa+流入が低下する)と遠位尿細管細胞の基底膜側のNa+・Ca2+逆輸送体が活性化され細胞内にNa+が流入するとともにCa2+が組織間質や血液へ移行します。その結果、遠位尿細管細胞の管腔側膜にあるCa2+チャネルを介して流入するCa2+が増加しCa2+再吸収が促進されるため高Ca血症がみられることがあります。高カルシウム血症に出会ったときに考えるべきことはなんですか 診療のヒント100 循環器最新情報 公益財団法人 日本心臓財団

ということらしい。
正直よくわからないが、そういうことらしい。

サイアザイド系利尿薬と高Ca血症

サイアザイド系利尿薬は、長期連用により近位尿細管でのCa2+の再吸収を増加させ、血清Ca値を上昇させることも知られている。
実際、サイアザイド系利尿薬が骨折リスクを低減させることが報告されている。

フルイトランの副作用をみると、

代謝異常
5%以上又は頻度不明
電解質失調(低クロール性アルカローシス,血中カルシウムの上昇等),血清脂質増加,高尿酸血症,高血糖症

血中カルシウムの上昇とある。

サイアザイド系利尿薬と低カリウム血症

サイアザイド系利尿薬は、腎臓の遠位尿細管の管腔側に存在するNa+-Cl-共輸送体を阻害し、Na+の再吸収を抑制して尿中への排泄を増加させることで、利尿作用を示す。

サイアザイド系利尿薬による低カリウム血症は、⑴遠位尿細管におけるNa+再吸収の抑制により、後方にある皮質集合管へのNa+の到達量が増加する、⑵皮質集合管主細胞に存在するNa+-K+交換系が亢進し、K+の管腔への分泌(尿中排泄)が増加する、という機序で起きると考えられている。
また、利尿作用による皮質集合管の尿流量の増加も関与しているとされる。

参考書籍:日経DI2014.2

スポンサードリンク

コメントを書く

カテゴリ

プロフィール

IMG_0670
名前:yakuzaic
職業:管理薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
勤務地:さくらんぼ県
好きな言葉:「三流の自覚持って社会人失格の自覚持ってプロの仕事しましょう」
follow us in feedly

人気の記事

最新の記事

ランダム記事

検索

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

お気に入りリンク

添付文書(PMDA)
Mindsガイドラインライブラリ
健康食品の安全性・有効性情報
管理薬剤師.com
DIオンライン