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ビスホスホネート服用後2時間は飲食しちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:骨粗鬆症.この記事は約1分5秒で読めます.
4,312 ビュー. カテゴリ:ビスホスホネートの用法
ビスホスホネート製剤(BP製剤)は、極性が高く負に帯電した分子であるため、マグネシウムイオンやカルシウムイオンなどの多価陽イオンとキレートを形成することが分かっている。
このキレートは胃腸粘膜から吸収されにくいため、キレートを形成すると生物学的利用率(バイオアベイラビリティー)が低下し、十分な治療効果を得られなくなる。
そのため、最も空腹な状態である起床時に、水約180mLとともに服用するよう添付文書に書かれている。
では、服用してから食事を取るまで、どれくらい時間を空ければよいのだろうか。
海外において、アレンドロン酸錠10mgを服用した後の食事までの時間と、尿中排泄率の変化について検討した試験がある。
その結果、服用120分後に食事を取った群が最も尿中排泄率が高く、飲食物の影響を受けないことが示された。
この結果より、食事の影響をできる限り取り除くためには、服用後120分以上飲食を控えることが望ましい。
しかし、現実的には難しい患者もいるため、最低限、効果が認められる服用後30分は水以外の飲食を控えるとしている。
ただし、服用120分後に食事を取った群の尿中排泄率は、服用30分後に取った群の約1.87倍、60分後に取った群の約1.42倍と、服用してから飲食するまでの時間に比例して増加していることから、30分空ければ大丈夫なのではなく、できるだけ間隔を空けるように服薬指導すべきである。
参考書籍:日経DI2013.5
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