更新日:2015年10月22日.全記事数:3,124件.

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最悪の耐性菌は?


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抗生物質が効かない薬剤耐性菌の脅威

抗生物質が効かない薬剤耐性菌の脅威 国際ニュース AFPBB News

【9月18日 AFP】米国では少なくとも年間200万人が抗生物質に耐性を持つ感染症にかかり、2万3000人がこの種の感染症で死亡しているとの最新の調査報告が、米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)より発表された。

 CDCによると、これらの数字はあくまで控えめな試算でしかないという。病院で報告される感染症だけが試算に反映され、介護施設や他の医療施設で発生する感染症は含まれていないことが、その主な理由として挙げられている。

 これらの数字は、抗生物質を使いすぎないことの重要性を強調している。調査対象の症例の半数で、例えばウイルス感染症などで、抗生物質の使用は不要か、もしくは不適切ですらあったと研究者らは指摘している。

 また、感染症に効果的な治療薬が不足する危険性に対しても、報告書は注意を促している。現状では、新しい抗生物質の開発数は、短期の必要量を満たすには至っていない。

 CDCのトーマス・フリーデン(Thomas Frieden)所長は「油断していると、すぐにポスト抗生物質時代に突入してしまう」と語る。「実際に、一部の患者と病原菌に関しては、すでにその状態になっている。効果的な治療薬が失われると、ありふれた感染症と闘う能力が弱体化するだけでなく、他の医学的な問題を抱える患者に重篤な合併症という深刻な影響がもたらされる」

 今回の調査対象の病原菌18種の大半は、ありふれたタイプの細菌で、危険度によって「緊急」「懸念」「重要」の3つのカテゴリーに分類されている。

 フリーデン所長によると、「緊急」グループの中には、特に興味深い次の3種類の病原菌が存在するという。

 カルバペネム耐性腸内細菌(Carbapenem-Resistant Enterobacteriaceae、CRE)は「悪夢の細菌」で、基本的にすべての抗生物質に耐性を持ち、血液中に入ると死に至る場合がある。

 クロストリジウム・ディフィシレ菌(Clostridium Difficile)は、命を脅かす感染症菌の1つで、年間1万4000人の死亡と25万件の入院に関連している。

 薬剤耐性淋菌(りんきん)(Drug-Resistant Gonorrhea)は、米国で毎年80万件以上の感染が発生しており、利用可能なすべての薬剤に耐性を示す割合が増加している。

 このすべてに対抗する方法は、予防接種、安全な食品調理、手洗いなどによって、耐性菌の感染とまん延を防止することだとCDCは述べている。

カルバペネム耐性腸内細菌、クロストリジウム・ディフィシレ菌、薬剤耐性淋菌の3つが緊急性の高い耐性菌というわけで。

MRSAとかはもう入らないのね。

どれもほとんどすべての抗生物質が効かないけど、悪夢の細菌と呼ばれるだけあって、カルバペネム耐性腸内細菌が死亡率も高いし、一番危険なイメージがある。

抗生物質の使い過ぎには気を付けよう。

多剤耐性アシネトバクター菌

愛知で強化型の耐性菌を検出 国内初か – 47NEWS(よんななニュース)

 ほとんどの抗菌薬が効かない多剤耐性のアシネトバクター菌のうち、日本国内では感染例がないとみられる特に強いタイプのものが愛知医科大病院(愛知県長久手町)に搬送された県内の男性会社員(59)から検出されていたことが20日、分かった。
 アシネトバクター菌は水回りや土壌などの自然界のほか、人間の皮膚などにも広く存在。免疫力が低下した人が感染すると肺炎や敗血症を起こし、死亡することもある。福岡大病院(福岡市)で昨年1月、入院患者23人が感染した例がある。
 愛知医科大病院の三鴨広繁教授によると、男性は2月初旬、アラブ首長国連邦(UAE)への出張中に事故で大腿部を切断。緊急治療を受けた後、同月下旬に帰国した。
 切断部が感染症にかかっており、同病院の検査で未確認のアシネトバクター菌に感染していたことが判明。強い抗生物質を投与したが効果がなく、別の細菌「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)」の治療薬で改善、症状も快方に向かった。ほかの患者や職員の感染は確認されていないという。

アシネトバクター菌。あまり聞いたことがありません。

足を切断して感染。

足が無い・・・足ねえとバクター菌。

スイマセン、不謹慎でした。

海外で治療を受けると、衛生的に不安ですね。

多剤耐性アシネトバクターが5類感染症に

チクングニヤ熱を感染症に指定 医療ニュース yomiDr.-ヨミドクター(読売新聞)

 厚生労働省の感染症部会は1日、アフリカから東南アジア、南欧へと広がっているウイルス性感染症「チクングニヤ熱」を、報告義務を課す感染症法の4類感染症に指定した。

 また、複数の抗生物質が効かない細菌「多剤耐性アシネトバクター」を5類感染症に指定。帝京大学病院で院内感染が問題化したためで、470か所の指定医療機関から患者発生の報告を求める。

 チクングニヤ熱は熱帯の病気だが、温暖化の影響で原因ウイルスを媒介する蚊の生息域が拡大し、国内でも流行が懸念されると判断した。感染すると、発熱や関節炎などを発症。通常は1週間程度で治るが、治療薬はなく脳症や肝炎になることもある。5年前に南インド洋・仏領レユニオン島で流行した際は24万人が感染、237人が死亡した。国内では2006年以降、東南アジアなどから帰国後に発症した人が18例(9月末現在)見つかっている。

チクングニヤ熱、初めて聞きました。

地球温暖化でこういった熱帯の感染症が日本に上陸する日も近いかも知れません。

それより多剤耐性アシネトバクターですね。

感染症法で指定されたら、報告義務が発生するので、どの程度耐性菌が広がっているのか把握することができます。

アシネトバクター院内感染で9人死亡は過去最大?

asahi.com(朝日新聞社):院内感染の疑いで9人死亡 帝京大病院、46人感染確認 – アピタル(医療・健康)

 帝京大学医学部付属病院(東京都板橋区)は3日、複数の抗生剤が効きにくい多剤耐性の細菌アシネトバクターによる院内感染が起き、1日までに46人が感染したと発表した。ほぼ全員が血液や腎臓などに重い病気をもっていた。27人が亡くなり、このうち9人は感染と死亡との因果関係を否定できないという。厚生労働省によると、この菌による院内感染では過去最大の規模になるという。

 感染した患者は、35~92歳の男性27人、女性19人。60代以上が7割を超える。急性骨髄性白血病や慢性腎不全など、血液や循環器に重い病気を患って免疫力が低下している人が多い。病院の調査では、9人のほか、12人は持病が原因で死亡。残り6人は因果関係が不明だという。

 病院の説明によると、5月の連休明けごろから、内科系病棟で約10人の患者から菌が検出された。病院は、感染者を個室で管理し、病棟を一時閉鎖。部局をまたがるスタッフでつくる感染制御委員会も事態を把握し調査を始めた。

 カルテや保管していた検体を調べ直したところ、昨年8月から今年9月までに46人がアシネトバクターに感染していたことがわかった。患者が確認されたのは11カ所で、フロアは4階から17階までの8階で患者が見つかった。

 最初の死亡者は昨年10月。感染源は特定できていないが、菌は人工呼吸器の管やその周りから検出された。

 感染患者のうち近くの医療機関に2人が転院。菌を検出した1人には転院時に伝えたが、もう1人には伝えていなかった。院内感染の事実は伏せていたという。

 もともと2月に院内で散発的に複数の病棟で患者から菌が検出された。しかし病院側は院内感染とは認識せず、院内対策を進める感染制御委員会にも報告しなかった。一部の抗生剤が効いたため担当医は委員会などに報告せず情報が共有されなかった。

 厚生労働省は都道府県に対し、多剤耐性アシネトバクターが病院内で発生した場合に報告を求める通知を昨年1月に出している。しかし今回、報告は今月2日になってから。報告を受け、都は板橋区保健所と2日、病院に立ち入り調査や厳重注意をした。

 報告が遅れたことについて森田茂穂院長は「当時は患者への治療に百%専念することを念頭に置いていた」と話している。

 アシネトバクターの院内感染では、2008年秋~09年1月に福岡大病院(福岡市)で26人が感染し4人が死亡した例がある。このときは、韓国で手術を受けた患者から菌が検出され、ここから感染が広がった可能性がある。

アシネトバクター菌、最近よく聞きます。

院内感染というとMRSAとか緑膿菌を連想しますが、今はアシネトバクターなのでしょうか。

海外から持ち込まれたのでしょうけど、感染源の特定は難しいですね。

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