2018年12月12日更新.3,341記事.5,764,910文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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メトグルコで低血糖を起こすことは無い?

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メトグルコと低血糖

メトグルコは低血糖を起こしにくい、と言われている。

が、添付文書には当然ですが、

低血糖(1~5%未満)
低血糖症状があらわれることがあるので、患者の状態を十分観察しながら投与する。低血糖症状(初期症状:脱力感、高度の空腹感、発汗等)が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。

低血糖の副作用について、注意がされている。

DPP-4阻害薬でも、低血糖の副作用はあるわけで。

ジャヌビアの添付文書には、

他の糖尿病用薬を併用しない場合でも低血糖症 (1.0%) が報告されている。

と書かれている。

SU剤と比較しても、それほど差があるようには思えない数字。

頻度は少ないけれど、起こりうる。

医師から「低血糖を起こしにくい薬です」とか言われると気が緩みそうですが。

低血糖については、メトグルコやDPP-4阻害薬でも注意喚起をする必要はあります。

ビグアナイドで低血糖は起きない?

Q.139 ビグアナイド薬で、低血糖は起きないのですか?-糖尿病NET
Q.139 ビグアナイド薬で、低血糖は起きないのですか?

A.インスリン分泌を増やさないので、ビグアナイド薬だけなら低血糖はほとんど起こりません。ただ、SU薬などのインスリン分泌を増やす薬やインスリン注射療法を併用している場合には注意が必要です。
メトホルミンの主な作用機序は、肝臓における糖新生抑制であり、それ以外にも末梢組織における糖取り込みの促進、小腸における糖吸収抑制等を有しており、このような多彩な作用が複合的に寄与し、血糖降下作用を示すと考えられています。
メトホルミンによる糖新生抑制の詳細なメカニズムはいまだ明らかではありませんが、糖新生系の遺伝子発現を抑制し血糖降下作用を示すことなどが示唆されています。
こうした作用機序により、直接的にインスリン分泌を促す血糖降下薬と比較すると、メトホルミン単独投与による低血糖の発現頻度は極めて低いと考えられます。
また、メトホルミンは体重増加をきたすことなく、血糖コントロールの改善が期待できる薬剤です。
インスリンの同化作用による体重増加は、インスリン治療の潜在的な副作用といえますから、インスリンの分泌を促進させずに血糖を降下させるメトホルミンは、動脈硬化性疾患の予防という観点からも有用な薬剤です。

メトグルコは太りにくい?

SU剤などの血糖降下薬では体重が増加するが、メトグルコなどのビグアナイド系薬では体重があまり増加しないという。

血糖を下げる効果の高い薬剤では、血糖低下により食欲が増進し、そのため体重増加を来しやすいということなのらしい。
低血糖をよく起こす患者さんは、食事量を十分に確保したがる。

体重管理が重要な2型糖尿病治療では、メトホルミンの「体重増加を来しにくい」という特性も大きなメリットです。

体重が増えるとインスリン抵抗性が増大し、血糖コントロールがさらに難しくなります。

加えて、過体重の状態で運動すると膝などを痛めてしまい、運動ができなくなってさらに体重が増えるという悪循環に陥ります。

また、以前はメトホルミンは肥満に適した薬剤といわれていましたが、肥満の有無にかかわらず血糖を改善することも明らかになっています。

メトグルコの作用機序

メトホルミンは主に肝臓での糖新生を抑制して血糖を低下させる。
その機序は,糖新生に働く酵素(グルコース6リン酸脱リン酸化酵素・ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ) の遺伝子発現の抑制であることが分かった。
つまり,主に筋肉での糖取り込みや糖利用を亢進させるインスリンとは異なる機序でインスリン様の作用を発揮する。
したがってメトホルミンは,インスリン分泌を介さずに作用し、インスリン抵抗性がある例には良い適応であると同時に、インスリン抵抗性がない例にも有効である。

メトグルコ錠国内臨床試験から,メトホルミン2,250mg/日投与によりHbAlc の低下率は1.8%まで向上し(l,500mg/日では1.2%), 血糖降下作用が増大することが明らかにされている。
また,降下作用は安定した推移を示し,非常に良好なコントロールが得られる。
しかし,高用量でも低血糖症状はほとんど起こらない。

単独投与ではHbA1c6.0%未満まで血糖を低下させても低血糖症状は発現しないことが示されている。

また、メトホルミンの血糖降下作用の大きな特徴は、肥満の程度にかかわらず血糖を低下させることである。

こうした血糖降下作用の特徴に加えて,高用量メトホルミンは,体重減少,脂質代謝改善なども期待しうることが国内臨床試験で示された。
体重減少に関しては,54週間の長期投与試験でも休重が平均0.86kg減少した。
脂質代謝改善については,総コレステロール値およびLDL―コレステロール値を有意に低下させることが示された。

【肝臓での糖新生抑制作用】
メトホルミン投与時、肝臓での乳酸酸化の亢進が糖新生の抑制を来す。
この作用はAMPキナーゼを介している可能性が考えられているが、その詳細なメカニズムはいまだ明らかではない。
また、AMPキナーゼノックアウトマウスにおいてもメトホルミンの血糖降下作用が認められたことから、AMPキナーゼへの作用のみではその作用の説明ができないことなどから研究が進み、現在、メトホルミンは、高用量では肝細胞でのグルカゴンによる糖新生をブロックして、血糖値をより低下させていることが示唆されている。

【肝臓での脂肪酸酸化亢進・脂肪酸合成抑制作用】
メトホルミンは、AMPキナーゼの活性化を介しAMPキナーゼがアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)をリン酸化することにより、その活性を低下させる。
ACCはアセチルCoAからマロニルCoAへの転換を触媒する脂肪酸合成に必須の酵素であり、その活性の抑制により脂肪酸合成は低下すると考えられている。
また、マロニルCoAの産生が低下すると、脂肪酸酸化に関わる酵素の活性が増強するため、脂肪酸の酸化も亢進する。
さらに、メトホルミンは脂質合成に関わるさまざまな酵素の遺伝子発現を誘導する転写因子SREBP-1cの発現を抑制する作用も有し、酵素活性の制御と遺伝子転写を介した酵素の発現抑制の両方のメカニズムを介して脂肪酸合成を抑制すると考えられている。

【骨格筋でのグルコースの取込亢進作用】
骨格筋においては、メトホルミンがAMPキナーゼの活性化を介して、グルコーストランポーター4(GLUT4)の細胞膜への移動を促進、あるいはGLUT4の発現を亢進させるとの報告があり、インスリン様作用、またはインスリン感受性亢進作用を介して抗糖尿病効果を発揮すると考えられている。

【食欲抑制・体重減少作用】
メトホルミンは、グレリンやGLP-1などの食欲調節作用のある消化管ホルモンに対して影響を及ぼすことが報告されている。

メトグルコの副作用

メトホルミンの副作用として国内臨床試験の集計で最も高頻度に見られるのは消化器症状である(48.4%.310/640 例)。
中でも,下痢が主体である(40.9%. 262/640 例) 。 
しかし,そのほとんどは日常生活に特に支障を来さない軽度のものであり,漸増することによって頻度を低減できる。

副作用として注目されるのは乳酸アシドーシスである。
しかし,フェンホルミンと異なり,メトホルミンはその発現頻度を上げるという明確なエビデンスはない。
米国でのデータに基づくと, メトホルミン服用・非服用にかかわらず、糖尿病患者全体では10万人・年当たり数人の割合で乳酸アシドーシスは発生する。
ただ,脱水や造影剤投与などによる急性腎不全もしくは慢性腎不全の急性増悪はその危険因子であり、禁忌症例については留意する必要がある。

メトグルコ

ビグアナイド系経口糖尿病薬。

ビクアナイド剤は、1970年代後半にフェンホルミン(日本では未発売)による重篤な乳酸アシドーシスが問題となり、世界的に使用量が減少した。

日本で中心的に使用されてきたビグアナイド剤であるメトホルミンも、乳酸アシドーシスに対する懸念などから、最高投与量が1日750mgまでとされるなど、使用が制限された状態が続いていた。

1990年代になって、世界的にビグアナイド剤が見直され、メトホルミンを使った大規模臨床試験が欧米で実施された。

その結果、メトホルミンは、これまで広く使用されてきた経口糖尿病薬であるスルホニルウレア剤(SU剤)と比較しても、体重増加が認められず、インスリン抵抗性を改善する効果があるなど、メリットがあることが明らかになった。

メトホルミン服用者での乳酸アシドーシスの発生頻度は、フェンフォルミンに比べて低いことも明らかになった。

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