2018年8月17日更新.3,304記事.5,456,307文字.

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黄色い鼻水は細菌感染?

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膿性鼻汁は細菌性?

細菌性かどうかの判断によく膿性の鼻汁・痰(黄色~緑色のドロッとした状態)の存在が挙げられます。

確かに細菌性を示唆する1つの所見とされます。

しかし、それのみで細菌性と飛びついてはいけないというのが重要なポイントです。

と言うのも、膿性とは炎症細胞の集塊であることは間違いないですが、細菌だけでなくウイルスも炎症を起こすのです。

実際、皆さんが鼻かぜを引いた時を思い出してみてください。

最初は知らないうちに垂れてくるほどのさらさらな水様鼻汁に悩まされますが、良くなるにつれて粘ちょう性が増し、黄色調となっていくことが多いと思います。

患者さんによっては「鼻水が粘っこくなって黄色くなってきたから良くなってきていると思うけど、一応受診してみた」と言ってくれます。

膿性鼻汁は細菌性ではないと言っているのではありません。

膿性鼻汁のみで、ほかが悪くなっていなければ細菌性と判断して抗菌薬処方とするには十分な所見ではないということが重要なポイントです。

参考書籍:調剤と情報2013.3

黄色い痰は細菌感染

膿性痰や膿性鼻汁があると抗菌薬の適応と解釈されがちだが、膿性分泌物は炎症細胞や傷害された粘膜上皮を反映しているにすぎず、細菌感染、ウイルス感染のいずれでも生じる。

また数多くの研究が、発症7日以内の普通感冒に対する抗菌薬投与の有効性を否定している。

副鼻腔炎に抗菌薬は必要か

米国内科学会のガイドラインの分類によれば、急性鼻・副鼻腔炎は、鼻症状(鼻汁、鼻閉)が主症状で、他の症状がない場合の病名である。

ただ、普通感冒の患者に対し、副鼻腔CTを撮影すると87%で異常所見が見られるとの報国があり、ウイルス性の副鼻腔炎は実は高率に合併している。

しかし、細菌性副鼻腔炎の合併は0.2~2%程度にとどまるとされる。

症状の持続が7日以内の場合、鼻・副鼻腔炎の原因が細菌性であることはまれである。

このことから、抗菌薬の適応となる細菌性鼻・副鼻腔炎は、症状が7日以上持続し顔面(上顎洞に一致した目の下付近)の自発痛、圧痛を伴う場合、もしくは7日以内では非常に強い片側性の顔面の自発痛、圧痛、腫脹のある場合、に限定される。

参考書籍:日経DI2007.11

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