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エリスロシンはエリスロマイシンじゃない？
公開. 投稿者: 5,940 ビュー. カテゴリ:抗菌薬／感染症.この記事は約1分3秒で読めます.
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エリスロシンのジェネリック
エリスロシン錠200㎎が処方されたが在庫がなく、薬局にエリスロマイシン錠200㎎「サワイ」があった場合、調剤してしまいそうになる。
しかし、エリスロマイシン錠「サワイ」はエリスロシン錠のジェネリックでは無い。
| 商品名 | 一般名 |
|---|---|
| エリスロシン錠100mg ／エリスロシン錠200mg | エリスロマイシンステアリン酸塩 |
| エリスロマイシン錠200mg「サワイ」 | エリスロマイシン |
| エリスロシンドライシロップ10％ ／エリスロシンドライシロップW20％ ／エリスロシンW顆粒20％ | エリスロマイシンエチルコハク酸エステル |
エリスロシン錠の一般名は、「エリスロマイシンステアリン酸塩」。
エリスロマイシン錠「サワイ」の一般名は、ただの「エリスロマイシン」。
【般】エリスロマイシン錠２００ｍｇの処方でエリスロシン錠200㎎を調剤するのもＮＧ。
エリスロマイシン錠「サワイ」に該当する先発品は無い。
紛らわしや。
こんなひっかけ問題を作らないでほしい。
ちなみにエリスロシンDSの一般名は「エリスロマイシンエチルコハク酸エステル」。
これも、エリスロシンと同じ成分では無い。
そして違うのは成分名だけではなく、効能効果も異なる。
| 商品名 | 適応症 |
|---|---|
| エリスロシン錠100mg ／エリスロシン錠200mg | 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、乳腺炎、骨髄炎、扁桃炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、腎盂腎炎、尿道炎、淋菌感染症、軟性下疳、梅毒、子宮内感染、中耳炎、歯冠周囲炎、猩紅熱、ジフテリア、百日咳、破傷風 |
| エリスロマイシン錠200mg「サワイ」 | 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎、淋菌感染症、軟性下疳、梅毒、性病性(鼠径)リンパ肉芽腫、感染性腸炎、子宮内感染、子宮付属器炎、涙嚢炎、麦粒腫、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯冠周囲炎、猩紅熱、ジフテリア、百日咳、破傷風、ガス壊疽、アメーバ赤痢 |
| エリスロシンドライシロップ10％ ／エリスロシンドライシロップW20％ ／エリスロシンW顆粒20％ | 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、腎盂腎炎、尿道炎、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、中耳炎、猩紅熱、ジフテリア、百日咳 |
抗菌剤の適応症をじっくり見たことが無かった。申請上の問題で、適応が無いから効かないわけじゃない、と言ってしまえば元も子もないが、保険請求上は大事な問題なので、注意する。
どうしても薬が手配できずに、医師に疑義照会して変更許可頂くことになったとしても、「同じような成分なので」と言ってしまうと、迷惑をかけてしまうことにもなりかねない。「適応が違う」ということを伝えなければいけない。
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