更新日:2015年10月22日.全記事数:3,124件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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漢方薬が効く人と効かない人がいるのはなぜ?


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効果のバラつき

建前はともかかう、生薬は天然物であり、まったく同じ植物であっても、産地やシーズンによって成分に差が出ることは当然である。

同じ生薬であっても、各社がどこで採れたものを使っているかによって、実際に差は出るはずであるが、比較や解析の結果については公表されていない。

そうした成分のばらつきを少しでも抑えるために、厚生省(当時)の通知により、各社が標準湯液をつくり、基準となる成分を分析しておき、異なるロットの製品をつくるたびに、比較し、ばらつきが半分以上、2倍以下であることとして、できるだけ同等性を保つよう指導されている。

しかし、各社が独自の標準湯液を作製しているために、会社間で成分量に差が出ることはあることになる。

この点に関しては、自分で分析するしかないのが現状である。

腸内細菌

漢方薬の有効成分はプロドラッグである配糖体であるものが多く、腸内細菌グリコシダーゼの有無による配糖体からの糖部分の分解による嫌水化と吸収能の違いが個人差や有効性発現時期の違いを生む大きな要因であることが知られている。

植物はその構造に糖をつけることで安定化していると考えられるが、ヒトの消化管内ではより水溶性であるため、吸収されにくい。

下部消化管の腸内細菌のグリコシダーゼによる酵素分解を受けて初めて吸収されているため、漢方薬の配糖体を資化する能力のある菌はコインによりその腸内濃度が非常に異なっている。

漢方薬の効果

自分自身は風邪の初期に葛根湯を飲むと治りが早いと実感しているので、漢方薬は効くと思っています。

効く人には効きます。

効かない人には効かない。

当たり前ですが。

漢方薬に限らず西洋薬も、効かない人には効かない。

10人中8人に効くのが西洋薬で、10人中4人に効くのが漢方薬。

だとしたら、漢方薬は効かない、となるでしょうか。

漢方薬が効かないというより、患者に合っていないという可能性のほうが高いですけど。

漢方に精通した医師は少ない。

成分の話をすれば、漢方薬の原料は植物が多いですが、西洋薬も植物から有効成分だけを取り出したものは多いです。

漢方薬は何が効いてるのかわからない。

なんで効いてるのかがわからない。

でも、西洋薬にしても、作用機序不明の薬は多いです。

腸内細菌の個人差

人体に生息する細菌の多様性は、一人ひとりの時期による違いよりも、個人差の方が大きく、身体の各部では、口内が似ている一方、腸内は大きく異なることが分かりました。

食べてるものが違えば、腸内細菌も違うということでしょう。

人間の体は複雑

あたりまえのことですが、人間の体は複雑。

複雑系 – Wikipedia

ある数値を打ち込むと、方程式にしたがって、普遍的に唯一の答えが導かれるというものではない。

予測不可能。

人の生体は、恒常性を保つために自律神経や内分泌、あるいは免疫系の機能が微妙に変化するもの。

体格も一人一人違うし、腸内細菌の数も違う。

まったく同じものを同じ量摂取しても、吸収されるものも異なれば、排泄物も異なる。

当たり前のことだけど、再確認。

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