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葛根湯の満量処方って何?
公開. 更新. 投稿者:漢方薬/生薬.この記事は約2分25秒で読めます.
6,824 ビュー. カテゴリ:量が多ければより効くのか
医療用の漢方薬とOTCの漢方薬で量が違うけど効果あるの?
漢方薬の気になること。
量を多くすれば、より効くようになるのか。
漢方薬に限らずですが。
満量処方とは別に、ツムラとクラシエで量が違う、とかあるよね。
ツムラの五苓散の1日量は7.5gで、クラシエの五苓散の1日量は6.0g。
細かに原料の使用量を見てみると、それぞれも違うし。
クラシエの五苓散の原料を全部合わせると16g、ツムラは14.5g。もともとちょっと少ないんだね。
原料の量を比較してもあまり意味が無いのかもね。
そこから有効成分がどれだけ抽出されているかが問題なわけで。
各社で有効成分の抽出、濃縮技術というのには違いがあると思われ。
同じ会社で比較すれば、原料が多い方が効く、ってことになるのかな。
満量処方
最近よく市販の漢方薬で「満量処方」というのを聞きますがどういう意味でしょう。
満量と聞くとなんだか効きそうな気がします。
OTC医薬品には「満量処方」、「3/4処方」、「2/3処方」、「1/2処方」などがあります。
製品の「成分・分量」の項目に「葛根湯エキス○○mg」というエキス量が記載されていますが、そのエキスというのは生薬から有効成分を抽出し、濃縮・乾燥したものであり、メーカーが異なればエキス1gを得るために使用した生薬の量が異なる場合があります。そのため、構成生薬とその量で比較する必要があります。
医療用のツムラの葛根湯の成分は、
本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス3.75gを含有する。
日局カッコン 4.0g
日局タイソウ 3.0g
日局マオウ 3.0g
日局カンゾウ 2.0g
日局ケイヒ 2.0g
日局シャクヤク 2.0g
日局ショウキョウ 2.0g
となっています。
カコナールの満量処方を見てみると、
3包(1包2g)中に次の成分を含有します。
成分 含量
日局 葛根湯エキス(乾燥) 5.56g
[下記の生薬の水製抽出エキス]
日局カッコン 8g
日局マオウ 4g
日局タイソウ 4g
日局ケイヒ 3g
日局シャクヤク 3g
日局カンゾウ 2g
日局ショウキョウ 1g
ありゃ、構成成分の含量が違う。
医療用のクラシエの葛根湯を見てみましょう。
本薬1日量 (7.5g) 中
日局カッコン 8.0g
日局タイソウ 4.0g
日局マオウ 4.0g
日局カンゾウ 2.0g
日局ケイヒ 3.0g
日局シャクヤク 3.0g
日局ショウキョウ 1.0g
上記の混合生薬より抽出した、日局葛根湯エキス5,200mgを含有する。
こっちと満量処方が同じですね。
日本薬局方の葛根湯の構成生薬にもいくつかパターンがあるようです。
んでもって、ツムラのOTC葛根湯を見てみると、
本品2包(5.0g)中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス2.8gを含有します。
日局カッコン 2.64g
日局タイソウ 1.98g
日局マオウ 1.98g
日局カンゾウ 1.32g
日局ケイヒ 1.32g
日局シャクヤク 1.32g
日局ショウキョウ 0.66g
ツムラの医療用葛根湯の2/3くらいの量でしょうか。
まあとにかく、満量処方は医療用と同じくらいの量で効き目アップしてます。
イメージどおりで間違いない、ってことです。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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3 件のコメント
よくわかりました。
ありがたいです。
葛根湯満量処方は、カッコン8gを含む全量25gで作られて居るはずなのに、市販の井藤漢方葛根湯は、カッコン4gを含む全量17gで構成されているのに、パッケージに満量処方って書いてあるのは、何故でしょうか?
コメントありがとうございます。
確かによくわかりません。