更新日:2017年4月10日.全記事数:3,169件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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インスリンは混ぜなきゃダメ?


患者さんが、懸濁インスリン製剤の混和を注射直前に行うことを忘れているか、行っていても簡単に済ませていることがあります。
そのような場合、インスリン濃度が一定にならないため、インスリン液量は正確でも正確なインスリン量が注射されないことがあります。

インスリンカートリッジ内には原則として空気が入っていないため、中のインスリンが動くことで結晶が撹拌されることは多くありません。
したがって、懸濁インスリン製剤のインスリンカートリッジ内に入っているガラス球を激しく動かし、中の結晶を拡散させるようにしなければなりません。

混和の仕方は、①手のひらで転がしながらガラス面に付着している結晶をはがす(ローリング)、②上下に振りながら浮遊している結晶の固まりを拡散させる、③光を通して撹拌状態を観察する、という3段階を行います。

インスリン製剤の種類によって解説書記載の混和法が異なりますが、この3段階は全ての懸濁インスリン製剤に共通して実施できます。

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インスリンの混和

インスリン製剤のうち、「中間型」「混合型」「持続型」では、製剤は白色の懸濁液になっています(ちなみに、「超速効型」「速効型」は無色透明)。

このタイプの製剤は、注射する前にバイアルを上下にゆっくり動かして液を均一に白濁させる必要があります。

それを怠るとインスリンの作用が不均一になり、思ったような効果が得られないことがあります。

懸濁インスリンを十分混和せずに注射すると、注射されたインスリン液の濃度が変わるばかりか、そのようなことを繰り返すうちに、インスリンカートリッジ内に残ったインスリン液の濃度も変わってしまいます。

カートリッジ内のインスリン製剤の濃度が変われば、作用にも影響が出る。

多くの患者が懸濁製剤の混和を忘れることが多い。

正しい混ぜ方

新しいカートリッジを使用する際は、手のひらにはさんで10往復程度水平に転がします。

その後、カートリッジ内のガラス球が両端まで上下するように、ひじを支点に上下に往復10回以上、液が均一に白く濁るまで振ります。

2回目以降の注射では、カートリッジを注入器に取り付けたまま、上下に振る操作を行うだけでいいです。

インスリンの結晶をカートリッジのガラス面からはがして拡散させるために重要な操作です。

10回振ったから大丈夫、ではなく、十分に混和されたかを確認し、不十分であれば何回でも行う。

せっかく混和しても、約2.5分で再沈殿してくるとの報告もあるので、混和後はすみやかに注射するか、注射の直前に十分に混和されているか再度確認する。

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コメント

  1. 混合製剤は全て混和後の再沈殿時間は同じでしょうか

    三好:2012/11/16

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