更新日:2016年10月19日.全記事数:3,117件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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カリーユニは効かない?


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白内障の目薬は気休め程度?

白内障の治療に使われる点眼薬には、エビデンスがなく、気休め程度の効果しかないと言われています。

厚生労働省研究班が指摘  初の診療指針  薬物治療日本だけ 
失明の原因となる白内障について厚生労働省研究班初の診療指針をまとめた。手術を主要な治療に位置づける一方広く使われている目薬や飲み薬には「効果に関する十分な科学的根拠がない」と指摘した。
白内障の薬物治療は米国などの先進諸国では行われておらず日本の「薬漬け医療」の見直しがせまられそうだ。27日から京都市で開かれる日本白内障学会で報告される。
白内障は、濁った水晶体を除去して人工の眼内レンズを入れる手術が根本的な治療法で、日本では年間約80万件実施され、95%の人で視力が0.5以上に回復している。
一方、白内障の進行を抑える目的で目薬(成分名ピレノキシン、グルタチオン)や飲み薬(成分名チオプロニン、パロチン)も多用されている。
研究班は、これらの薬について、過去の臨床試験データを検討した所、症例数が少なすぎたり、評価方法に客観性が欠けていたりで信頼度の高い試験はほとんどなく、有効性もほとんど証明されていなかった。
これらは日本独自の薬で、欧米の診療指針には薬物治療の項目がない。
ピレノキシン(商品名カタリンなど)の目薬は四十年以上前に認可され、広く使われている薬で薬局でも買える。
指針は現場への影響に“配慮”し、「投与を考慮しても良いが、十分な科学的な根拠がないため、十分なインフォームドコンセント(情報提供に基づく同意)を得た上で使用することが望ましい」としている。白内障薬効果なし(読売新聞 2003年6月24日)

しかし、カリーユニの処方はいまだに続けられています。

エビデンスは無いけど、効果がないとは言えない。
エビデンスの無い薬は山ほどあります。

科学的根拠は無いけど、保険診療上使用が認められているわけで、そういう意味では使う根拠はあります。
一応臨床試験はしたわけだから、プラセボ並みの効果はあるのでしょう。
プラセボをなめたらいかん。

進行を遅らせる可能性は十分あるかと。
手術したくない人にとっては有意義な薬です。
保険外してOTCでも良いとは思いますが。

カリーユニなんて1本60円程度。そんな目くじら立てることも無いか。

それに、カリーユニ使ってれば「白内障なんだな」とか「眼科受診してるんだな」とか、情報がわかる目印になるので、それだけでも意味のあることなのかも知れない。

白内障に使う薬

・ピレノキシン製剤
水晶体の水溶性蛋白が変性し不溶性化するのを阻害することにより白内障の進行を抑制する。
カタリンK点眼用は専用の溶解液に顆粒を溶かして使用する。溶解後は3週間以内に使用すること。
カタリン点眼用は専用の溶解液に錠剤を溶かして使用する。溶解後は3週間以内に使用すること。
カリーユニ点眼液は懸濁製剤なので振ってから使用する。

・グルタチオン製剤
白内障の進行に伴い減少する眼組織中のグルタチオンを補い、白内障の進行を防止する。
タチオン点眼用は専用の溶解液に錠剤を溶かして使用する。

・唾液腺ホルモン製剤
蛋白質の変性に関わっているCa2+濃度を低下させることで、水晶体が濁るのを防ぐ。

・チオプロニン製剤
水晶体蛋白の凝集を抑制することにより水晶体混濁防止作用が期待される。

・牛車腎気丸
老人のかすみ目、白内障の進行予防に効果があるとされる。
作用機序不明。

ビタミンCが白内障に効く?

1日のビタミンC摂取が約210mgの男性のグループは、約50mg前後のグループに比べ、白内障にかかる率が約35%低かったという調査結果があります。
たばこを1本吸うと約25mgのビタミンCが破壊されるため、白内障予防には禁煙が望ましい。

抗酸化物質が白内障に効く?

水晶体線維の細胞膜の酸化的破壊、構造蛋白の酸化を防止するため還元機構、特にSH基の酸化を保護するような薬剤としてピレノキシン(カタリン)、タチオン点眼薬、パロチン、チオプロニン(チオラ)、ビタミンC、Eなどが用いられる。

白内障は加齢によって引き起こされるが、これらの薬剤はほぼ加齢の「酸化ストレス仮説」に立脚している。

酸化ストレスを制御すれば加齢の促進を抑制できるというものである。

ビタミンA、C、Eなどの内服も考えられているが点眼、内服共にはっきりと効果のあるエビデンスは出ていない。

白内障が進行した場合は手術が必要になる。

挿入時に折りたたみ可能なシリコンやアクリル素材の後房レンズの開発により、白内障手術は小切開創で施行可能になり、日帰り手術も行われている。

また、後発白内障に対するNd・ヤグレーザー後嚢切開後の眼圧上昇防止にアイオピジンを用いるとよい。

白内障手術後の炎症や嚢胞様黄斑浮腫(CME)などの予防には、ジクロフェナク(ジクロード)やブロムフェナク(ブロナック)などのNSAIDsの点眼薬を用いる。

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